クラスLINE
ミカ
ユウナ
リョウタ
カズキ
個人チャット ユウナ→リナ
ユウナ
リナ
(リナはスマホを握りしめた。画面がにじんで見える。)
リナ(心の中) (私だってこんなの本当は嫌なのに…)
教室の昼休み
(リナはひとり、教室の隅でお弁当を開いた。)
ひそひそ
ミカ
ユウナ
(リナは耳を塞いだ。でも、言葉は心に刺さる。)
個人チャット リナ→カナ
勇気をだしてメッセージを送る
リナ
個人チャット カナ→リナ
カナ
放課後・校舎裏
リナはカナに、震える声で話し始めた
リナ
カナ
リナの目から、涙がこぼれた。
カナとリナ
校舎裏に沈む夕日。リナは涙をぬぐいながら話し続けた。
リナ
カナ
カナはリナの手をぎゅっと握った
カナ
リナは一瞬、ためらった。けれどーー
リナ
職員室前
2人は並んで立った。ドアの向こうから、先生たちの声が聞こえる。
リナ心の中 怖い。でも逃げたくない。
カナ
リナは、深く息を吸った。そして、ドアをノックした
コンコンコン
先生の声 はーい、どうぞ。
ドアが開いた瞬間、リナの世界が少しだけ明るくなった気がした。
職員室
リナとカナは先生の前に座った。リナは震える声で話し始めた
リナ
先生は黙って、うなずきながらリナの話を聞いていた。
先生
リナの目から、また涙があふれた。
カナ
先生はゆっくり頷き、手元のメモに何かを書き込んだ。
先生
その日の夜・リナのベッドの上
リナはスマホを握りしめた。グループチャットにはまだ、誰かを笑うメッセージが流れていた
リナ心の中 きっとすぐには変わらない。でもーー私はもう黙らない。リナはスマホをそっと置き、目を閉じた。涙は、もう出なかった
翌日・朝の教室
教室に入ったカナとリナ。空気がぴりついている。
小声
ミカ
ひそひそ
ユウナ
リナは怖かった。でも、カナが隣で小さくうなずいてくれた。
1時間目直前
担任の先生が教室に入ってきた。表情はいつになく真剣だった。
先生
クラスに静かな緊張が走る。
先生
ミカやユウナが顔を見合わせる。
先生
リナは先生の声を聞きながら、少しだけ体を伸ばした。
昼休み・廊下
ミカたちのグループが、リナを睨みつけるような視線を送ってきた。
小声で
ミカ
リナ心の中 怖い。でも、もう逃げない。りなの隣で、カナも一緒に歩いていた。リナは気づいた。たったひとりじゃないことに。
数日後・教室
クラスの雰囲気は少しずつ変わり始めていた。ミカたちのグループは、前ほど大きな声ではしゃがなくなった。でも、それでも、時々、鋭い視線がリナに突き刺さった。
昼休み・屋上
リナとカナは屋上で風に吹かれながらお弁当を食べていた。
カナ
リナ
カナはにっこり笑った
カナ
帰り道
リナはスマホを開くと、知らない番号からメッセージが届いていた。
謎のメッセージ
???
???
リナはしばらく画面を見つめた後、スマホをそっと胸にしまった
夜・リナの部屋
リナは机に向かいながら、静かにノートを開いた
そこには、今日あったこと、感じたことがびっしりと書かれていた。
リナ心の中 怖い気持ちは、きっとこれからも消えない。でも、私にはちゃんと味方がいる。
ふと、机の上に置かれたスマホが震えた
カナからのメッセージ
カナ
カナ
リナは思わず笑った。自然と、胸の奥が温かくなる。
翌日・教室
カナが連れてきたのは、同じクラスのマイだった
小柄で、少し恥ずかしそうに笑う女の子。
カナ
マイ
リナはマイに優しく微笑んだ。
リナ
マイの目が少し滲んだ気がした
放課後・校庭
3人で並んで歩く。春の夕陽が、リナたちの影を長く伸ばしていた。
リナ心の中 まだ終わったわけじゃない。でも、私たちは少しずつ前に進んでる。
風がそっと、リナたちの背中を押した。
数日後・教室
リナ、カナ、マイの存在は、少しずつクラスに広がっていった。
彼女たちは特別なことはしない。ただ誰かを笑わず、話しかけられたらちゃんと応える。それだけだった。
でも、それがクラスの空気を少しずつ変えていった。
休み時間
リナたちの周りには、少しずつ話しかけに来る子が増えていた。
ユウタ(男子)
リナ
そんな光景を、教室の隅からミカとユウナが見ていた。
小声で
ミカ
ユウナ
ミカは黙ったまま、視線をそらした。
放課後・昇降口
リナたちは靴を履きながら、今日一日を振り返って笑い合っていた。
マイ
カナ
そこへ、ミカが一人で近づいてきた。リナたちは思わず動きを止める
うつむきながら小さな声で
ミカ
リナは驚いた。ミカの方は小さく震えていた。
長い沈黙のあと、リナはゆっくり言葉を選んだ。
リナ
ミカは顔を上げ、ほんの少しだけ、ほっとしたように笑った。
翌日・教室
ミカは昨日、リナたちに謝った。でも、すぐにすべてが元通りになるわけではなかった。
クラスのみんなも、ミカにどう接していいか戸惑っていた。
休み時間
リナはちらっとミカの方を見る。ミカは一人、窓際で教科書をめくっていた。
リナは、胸の奥に小さな痛みを感じた。
リナ心の中 きっと、ミカも怖いんだ。リナは立ち上がった。そして、ミカに近づいた。
リナ
ミカは目を丸くした。けれど、すぐに小さく頷いた。
ミカ
放課後・パソコン室
リナ、カナ、マイ、そしてミカ。4人で並んで数学の課題に取り組んだ。
最初はぎこちなかった。でも、笑い声が少しずつ混じるようになった。
カナ
照れくさそうに
ミカ
リナはそんなやり取さとりを見ながら、胸がじんわり暖かくなった。
リナ心の中 人は変われる。傷つけあうだけじゃない。分かり合うことだって、できる。
パソコン室の外
外はすっかり夕焼け色に染まっていた。りなたちの影が、少しずつ重なり合っていた。
数週間後・学校の朝会
全校生徒が集まる体育館。前にはマイクと演台。教頭先生が話を終えたあと、1人の生徒が前に出た
それはーーリナだった
ステージ上
緊張で少し手が震える。でも顔を上げて前を見た。
リナ
体育館に静けさが広がる
リナ
リナ
観客の中には、カナも、マイも、そしてミカの姿もあった。全員が、しっかりリナを見ていた。
リナ
リナ
少し言葉を詰まらせながら、最後に微笑んで言った。
リナ
拍手
しばらく沈黙の後、大きな拍手が体育館に響いた。
その音はただの称賛ではなかった。それは、''変わってるよ''という、共感の音だった。
放課後・校門前
リナ、カナ、マイ、そしてミカが並んで歩いていた。
前とは違う関係。無理をしない、自然な笑顔。
ミカ
笑って
リナ
カナ
マイ
リナは空を見上げた。春の風が、優しく髪をなでた。
リナ心の中 私たちは、確かに傷ついた。でも、だからこそ気づけた。あたたかさも、やさしさも、自分の強さも。そしてーーこれから進む道も。
リナ
4人は笑い合いながら、夕陽の中を歩いて行った。
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