あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
太宰が死んだ。
でも、彼奴が死んでも、
此の世界は変わらずに息をしている。
いつも通りの帰路につく。
中也
中也
中也
ガッシャァアンガシャンッッ!!!
珈琲の缶をゴミ箱へと投げ込む。
耳障りなくらいの大きな音がした。
.
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中也
中也
中也
中也
.
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中也
中也
………残業だ、時間外労働だ
そもそも急ぐような案件じゃない
見過ごしたって影響はない
でも、嫌に其奴の言葉が頭に残った
中也
口が、脚が、体が勝手に
女の行った方向へ動いていた。
中也
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___…じく…
中也
………腹の底が、何故か嫌に熱を持った
中也
中也
.
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中也
.
.
___じく、じく
嫌な感覚、だ
中也
.
.
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___じゅく…
中也
中也
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中也
.
.
__じゅく、じゅく、
中也
あまりの痛みと気持ち悪さ
俺は思わず地面に膝をつく。
.
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これ、は、……この痛み、は、
中也
中也
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……五月蝿い
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黙れ、黙れ、黙れ…ッッ
.
女が俺に近付く。
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やめろ、嫌だ、やめてくれ
もうその口で、声で、形で…ッ!!
.
中也
___どくん、
思考が腑に落ちる音がした。
気が付けば、手が血に塗れていた。
中也
頭を押さえて蹲る。
頭の中で、彼奴がずっと喋っていた。
太宰
何時もそう言い胸を張っていた
太宰
何時もそう言い口笛を吹いていた
太宰
太宰
何時もそう言い嫌がっていた
太宰
太宰
何時もそう言い拗ねていた
太宰
何時もそう言い飄々としていた
太宰
太宰
太宰
何時もそう言い、何処か心が歪だった。
全部、全部、全部覚えている。
なのに、なのに、なのになのになのに
中也
太宰
彼奴の『声』が
『顔』が、『姿』が、『記憶』が
瞬く間に、色褪せていく
中也
中也
___じく、じゅく、…ずきんっ
中也
中也
痛い、痛い、胸が抉れる程痛い
中也
この胸の痛みは、何があっても取れない
悠久の時を過ごしても、
死ぬように眠ったとしても、
たとえ、生を手放したとしても
絶対に、取れないだろう
中也
中也
これから何十年先。
彼奴の声も、記憶も、仕草でさえも
その全てを忘れてもこの胸は痛みだす…
『__痛みだけが、手前を憶えてる。』
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
あっられいし
コメント
8件
んへへ私こういう系大好物なんですよ〜
// 🙋スッ… がちで涙止まらないっす
多分だけど1番心臓に突き刺さった…