バイトの場所へ着き 時間を確認する。
15:53
赤
息を切らせ乍 古びたアパートのチャイムを鳴らす
静まり返っているが
そのまま待っていると
返事の代わりに 鍵の開く音がする。
赤
ドアを開け室内に入る。
低い男の声。
赤
震える体を押さえつけ乍 返事をし
男に近づく
赤
腹を蹴られた。
痛さで蹲るも
そんなのは関係なく 追い打ちをかけるように ひたすら蹴ってくる。
何度か意識を飛ばし 殴られ続け
4時間。
やっと痛ぶる手を止められた。
そう言って分厚い封筒を 手渡してくる男。
赤
蹴られた腹を抑え乍 立ち上がり 封筒に手を伸ばす。
念を押され 男は封筒から手を離す
赤
俺は無理やり笑顔を作り 返事をする。
それから
封筒を鞄に仕舞い
逃げるように アパートから出た。
外に出ると 辺りはもう真っ暗で
薄暗い街灯だけが 道を照らしていた。
痛む傷を抑えながら 帰路に着く。
やっと家に着いたのは23:00
本来なら30分も掛からない道を
かなりゆっくり歩いたらしい。
玄関の前に立ち
鞄を漁る
手探りで鍵を探し 取り出す。
なるべく音を立てないように ゆっくりと差し込み回すと
家に入る。
ドアノブを下げた儘 ドアを静かに閉め
廊下へと体の向きを変える。
コメント
4件
好きすぎて続きが出るまで寝れません(?)
これは続きが気になりすぎる…!! 今回も神作でした!