純愛は似合わない

ATTENTION

青桃、赤桃あり

本人様には関係ありません。 そこを踏まえてご覧ください

俺の言うこと、聞いてよ

そう、告げられた次の日。

俺はさっそく、言うことを聞かされているのだが…

現在僕らはデートをしています。

昨日、あの後。

じゃあ、さっそくなんやけどさ、

……なに

明日、俺とデートしてよ

………は？

ないこと行きたいとこあるんよね〜♪

正直、そういうことを強いられると思っていたからこそ驚いた。

少し視線をあげると、もぐもぐと口を動かす俺を見て嬉しそうにしている。

警戒心は一切解けないけど、思っているよりも悪いやつじゃないかもしれない。

混乱しながらも、また1口、パフェを食べる。

さっきよりも少しだけ甘い気がした。

1つ、変わったことがあった。

いふは常に俺の隣にいるようになった。登校時間は俺に合わせて、りうらといる時間も減って、ずっと、俺の隣に。

こいつは何がしたいんだろう。俺といても大して楽しくもないと思うのに。

でも、りうらに顔を合わせずらい今、こいつが一緒にいることは都合が良かった。

とか、思っていたそばから 目の前に綺麗な赤髪が見える

今、りうらの顔を面と向かって見られる気がしない。

りうらのことをまろにバラされるのが怖い。

ふたりが話しているのを視界の端に移して、少し俯いた。

ないこ、あんたはお兄ちゃんなんだから、迷惑かけちゃダメよ。

りうらくん、テスト満点だったそうよ。ね、ないこ。あんたはお兄ちゃんなの。りうらくんに負けてちゃダメでしょ？

はぁ……もういっそ、りうらくんが＿＿＿＿

お兄ちゃんなんだから、泣かせちゃダメでしょ？

そうだよ。俺はお兄ちゃんなんだから。

ちゃんと、しなきゃ。

ｷﾞｭｯ…

俺の背中を支える手に酷く安心する。

先程まで止まっていた息を大きく吸った。

その言葉に体が勝手に反応する。少しだけ身構えた。

優しく微笑んで俺の頭を撫でる。こいつは何がしたいんだろう。

でも、こいつの隣は何故か心地いい気がした。