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夢の中
白い被験服
『お前達が子供たち(かぞく)を〇したんだろ!』
サクラ
首のチョーカー
『うるさい! お前はオレの言う事だけを 聞け!』
鳴り響くサイレン音の中
私は疾走していた
『お前に僕の何が分かるって 言うんだよ!! 何も分からないくせに 分かったように言うなよ!』
サクラ
その時私は転んでしまった
???
目の前には男の人がいた
サクラ
嫌だ……戻りたくない!
???
でも、子供たち(かぞく)を 守りたい
私は記憶が無い
でも、 何だか無意識にその言葉は 出ていた
サクラ
私はずっと「助け」を 待っていたんだと……思う
きっと誰か……助けてくれる、と
でも…… 「助け」なんて来なかった
1回警察が来たらしいけど
セキュリティが厳しくて 中に入れず断念したらしい
その時の警察に紙飛行機とかで 「助け」を伝えた子もいたらしい けど大人によって消された
???
???
サクラ
見捨てる……
「いい子」になる……
???
そう言って男は 私に近づいてくる
???
私は……また1人に?
そんなの……嫌だ!
でも、そんなの……!
男は私の前まで来て、言う
???
サクラ
サクラの監獄
サクラ
また夢だ……
でも鮮明でリアルだった
「No.3719」
私はシドウさんの言う通り 「被験体」だったの?
いや、そんなわけ……
コトコト……
エス
サクラ
エス
サクラ
私は立ち上がって牢獄から出る
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
シャワー室
サクラ
鏡に映る自分のお腹辺りには 惨憺たる傷跡があり背中には 「No.3719」と 焼印の様なものがあった
そこをシャワーで当てると 痛みを感じる
サクラ
私は自分の体を見てられなくて すぐに出て服を着た
廊下
サクラ
どうしよう……
これからお風呂入れないや……
他の囚人の子たちに こんな体見られたくないし
絶対心配させちゃう……
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
サクラ
シドウ
コトコト……
ハルカ
シドウ
サクラ
コトコト……
シドウ
サクラの監獄
サクラ
コトコト……ガチャ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
「No.3719」
『お前らが 子供たち(かぞく)を 〇したんだろ!!』
『お前は オレの言うことだけを聞け!』
私は……私の事を…
キーーーン
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
ガシャーン(ものを倒す音)
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
サクラ
エス
サクラ
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
『私があなたの「牙」になろう』
サクラ
エス
『エス、あなたは優しすぎる』
『自分の選択で 変わっていく監獄に 耐えられないんでしょう?』
あぁ、コトコさんとの尋問 盗み聞きするんじゃなかった……
看守さんが私の心をみて どれだけ分かるか 分からないけど 一つだけ教えよう
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
赦される人と赦されなかった人で処置が変わる
赦された人は 思想の肯定と行動の自由
赦されなかった人は 思想の否定と身体的拘束
知らなかった
赦されても赦されなくても 何も変わらないと
だけど 赦されたコトコさんによる襲撃
でも私より 小さなアマネちゃんや重症を 負ってるマヒルさん達に 同じような被害に 遭わない為にも……
みんなを守るためにも……
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
尋問終了の鐘の音
サクラ
ガシャーン(物音)
サクラ
エス
サクラ
エス
『どんな地獄を 巻き起こそうと僕はここから 逃げない』
『誰かに任せたりしない』
『それが看守として 囚人達の心に踏み込んだ責任だと思う』
サクラ
そっか
看守さんは覚悟を決めてるんだ
最終的に私たち囚人が どんな結末を迎えても それを受け止める。 目を瞑ったり 逃げたりしないって……
……強いな
15歳だからって ナメてたな……私は
なら、私も覚悟しないと
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
看守の部屋
僕は以前ジャッカロープから 渡されていた手帳にサクラに ついての新たな情報を書き込む
『看守さんは自分の事、 なんだと思ってるんですか?』
僕には今までの記憶が無い
けど、ミルグラムの看守で 管理者だと言うことは 覚えている
僕には彼らを 裁く権利があるのだろうか?
僕は彼らを赦したいと…… 赦すべきだと思っているのか
囚人11人の罪を裁く たった一人の審判者
僕も試されている、と 前にジャッカロープが 言っていた
僕は彼らを裁けるだろうか
赦すなら「共犯者」
赦さないなら『殺人者』
本当の囚人は……
数十分後
ジャッカロープはご飯を 出しにエスの部屋に入った
エス
ジャッカロープ
机にそっとご飯を置き、 毛布をかける
その時、エスが手にしていた 手帳が視界に入った
そこには第一審の時の考察など が事細かく書かれていて 今日執り行われたサクラに ついても新しく書かれていた
『サクラ 大人しい性格 1人へ固執➡対人関係が苦手か ADHDの可能性。 「記憶が無い」➡解離性健忘か? 僕といると 記憶がフラッシュバック ➡僕が何かしらのトリガー? 第二審 尋問にて 背中に「No.3719」数字 「被検体」として捕らわれていた 「誰かを守るため」 ➡他の被検体を守る為に 行った殺害か? 悪夢や記憶の フラッシュバックで 少しづつ記憶を思い出す(?)』
ジャッカロープ
俺はペラペラとめくる
第一審後の尋問にて 「「全員「赦さない」と判断する ことも出来た」➡頭は回る方? 今回の尋問から 「必要ないものを識別して 手放すことも知恵の一つだ」 ➡ジェーンの言葉 正しい取捨選択の示唆? 「存在しない記憶」➡夢の話?
第二審 サクラの心象風景 裸足で逃げるサクラ 響くサイレン音 追いかける研究者? 次のシーンで子供達は 〇されていた。 サクラの親(?) シルエットで分からない 実験施設内 電気椅子や身体強力道具等が 置かれていた。 ➡人体実験の装置? 壁に書かれた「被験体番号」 No.3719の所に〇 サクラは特別な存在だったか?
しばらくめくると小さな文字が 出てくる
『どうして僕がこんな所に? 11人の罪は本当か否か。 本当の囚人は……僕?』
ジャッカロープ
その下には 「帰りたい」「楽になりたい」と いう文字を書いて消したような 跡がある。
俺はページを破り懐にしまう
ジャッカロープ
俺はそう呟いて部屋を去った
翌日
看守の部屋
アラームの音とともに 目が覚める
AM7:00
小さな窓ならジャッカロープが ご飯を持ってきてくれた
ジャッカロープ
エス
ご飯……そういえば 僕、昨日食べたっけ?
思い出せなくて、 ジャッカロープに聞く
エス
ジャッカロープ
エス
ジャッカロープ
エス
手帳を見ているうちに 寝てしまったのか……
僕はご飯を 食べることに集中する
エス
ジャッカロープ
ジャッカロープは 器を持ってぴょんぴょんと 部屋を出ていった
僕は机においてあった手帳を 見る
パラパラをめくっていると とあるページが破られていた
エス
破られたページ大したことは 書いていないだろう、と 思いながら僕は部屋を出た
サクラの監獄
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ/月城朔
最近入った囚人だが不明点が 多すぎる
この間の尋問で「被検体」と 言う線は明確になった
僕は椅子に座るとサクラを 見る
エス
サクラ
エス
サクラ
まず気になったのはサクラの 家族についてだ
「被検体」となる前に、 家族がそうなる事を 止めることも出来たはず
サクラ
エス
サクラ
エス
思い出せないなら仕方ない
エス
サクラ
エス
僕は言葉につまる
何を聞いても「分からない」と 言われそうで
エス
サクラ
エス
さっきから「多分」「分からない」 全部憶測で話をされている
エス
サクラ
これ以上聞いても埒が明かない
僕は席を立つ
エス
エス
エス
ガチャ……コトコト
サクラ
看守の部屋
ジャッカロープ
エス
エス
ジャッカロープ
僕は懐から手帳を出して ジャッカロープに見せる
エス
ジャッカロープ
そんなことあるか?と 言いたかったが確かに 僕の記憶は曖昧だ
破けている所以外には 囚人達の情報はちゃんと 書いてあるし大したことは きっと書いていないだろうから 気にする事でもないか
エス
僕は食べ終わり皿を ジャッカロープに渡す
ジャッカロープ
エス
ジャッカロープ
ジャッカロープは 僕に背を向けてポソッと 呟く
ジャッカロープ
ジャッカロープが 何を言っていたか背を向けて いたから聞き取れなかった
エス
ジャッカロープ
そう言ってジャッカロープは 部屋を去った
僕もサクラの所へいかないと
さぁ、尋問再開だ
サクラの監獄
コツコツ……ガチャ
エス
扉を開けた瞬間、 うめき声が聞こえた
サクラ
エス
大量の冷や汗 それに焦点が合ってない
エス
僕は慌ててシドウを呼んだ
シドウ
エス
シドウはサクラをベットに 寝かせ、診察する
しばらくしてサクラは 気を失ってしまった
サクラ
エス
シドウ
エス
シドウ
エス
エス
シドウ
エス
シドウ
エス
エス
シドウ
ガチャ……コトコト
エス
確かに思い出せ、 みたいな事は 言ったかもしれない
僕はサクラことを あまり知らない
僕が正しく判断を下す為には サクラに記憶を思い出して もらい、殺人の理由や動機を 知らなくてはならない
でもそれは僕にとっての「利」だ
サクラの事は考えてなかった
サクラ
エス
しばらくしてサクラが 目を開けた
体を起こしながら、 サクラは僕を見る
サクラ
エス
『逆に思い出せなくなる』
シドウが言っていたことを 思い出して僕は不安になる
僕は試しに午前した質問を聞く
エス
サクラ
これじゃどうだか分からん
サクラの心象風景から 被検体だったことは確かだが 次のシーンで子供達は 〇されていた
サクラ
エス
低い声が聞こえ、とっさに サクラを見ると冷徹な目で こちらを見るサクラがいた
あぁ、そうか。
自分を「取り繕って」いたのか
危ない、危ない
危うく騙されるところだった
「こっち」のサクラなら 話ができそうだ
エス
サクラ
エス
「養子」……新たな情報だ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
この間の尋問で 「そんなことしたくなかった」と 言ってたのに次の瞬間には その記憶がなかった
そう考えると 無意識に「本当の自分」が 垣間見えるということか……?
でも「人格」が変わるのなら それはミコトと同じでは?
いや、ミルグラムだぞ?
わざわざ同じ「罪」の囚人を 入れるか?
だとすると同じようで違うと 考えた方がいいか……
エス
サクラ
エス
サクラ
自分が「正しい」と思わなければ 「自分」が壊れる
その思いは僕にも当てはまる事 だった
僕もそう。
囚人同士でどんな諍いが 起きてもそれは僕が「正しい」と 判断した結果だと思っている
そう感じないと 自分の存在理由が 分からなくなってしまうほどに
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
サクラ
サクラ
エス
サクラ
エス
エス
サクラ
エス
サクラ
エス
サクラ
ガチャ……コツコツ
それから数日後
事態は変化した…