- 次の日 -
青葉 らぴす
深いため息を吐き 椅子に座る
昨日は結局、あのまま駅に行き ネカフェで1泊した
…正直もう慣れてきたので どうってことはないが
今日は1限目から教室移動だった
昨日怒鳴ったばかりだというのに
教室移動先だと席の並び順が異なるので 俺は紫雲の隣だ
しかも机は2人で1つ
紫雲 心音
青葉 らぴす
別に何か話すわけでもないが 気まずすぎる
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
紫雲とは、たかがクラスメイト
大して話したことがない
なのに昨日、 俺のことを助けてくれた
青葉 らぴす
紫雲 心音
青葉 らぴす
…お前は不良なのに
お前とは真逆な優等生ヅラの俺のことを助けてくれた
紫雲 心音
青葉 らぴす
青葉 らぴす
先生
先生
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
プリント忘れた…!
青葉 らぴす
昨日、家に帰れてないから 一昨日にやり終わったまま机の上だ…!
青葉 らぴす
俺は優等生なのに
俺は完璧じゃないといけないのに
この " 優等生 " のレッテルは 剥がしちゃいけないのに
…あーあ
また母に怒られてしまう__
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
紫雲が課題プリントを こっそりと俺に渡してきた
戸惑いながらも受け取る
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲が手をあげて立ち上がる
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
そんなの大嘘だ
紫雲のプリントは 俺の目の前にあるのに
青葉 らぴす
なんで俺のために嘘をつくんだ?
紫雲からしたら 何もメリットがないじゃないか
先生
先生
紫雲 心音
紫雲 心音
先生
紫雲 心音
なんで紫雲はこんな俺に構うんだ?
俺なんか、優等生ヅラした奴なんか、 放っておけばいいのに
青葉 らぴす
紫雲 心音
パチッ( 目が合う
紫雲 心音
青葉 らぴす
なんで自分に非を被って 笑いかけられるんだ?
紫雲は先生からプリントをもらい座ると
紫雲 心音
紫雲 心音
俺に話しかけてきた
青葉 らぴす
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
紫雲が俺から奪ったのは 元々自分のプリントだ
なのに、あたかも俺のプリントを 奪っているような素振りだ
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
…もしかして 俺の尊厳を守ってくれてる?
先生
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
謝るべきはこっちなのに
こいつは…紫雲は…
紫雲 心音
俺が思ってた不良じゃないかもしれない
青葉 らぴす
今日は初めて課題プリントを忘れたからなのか
…はたまた " 人生で初めて " 人に助けられたからなのか
午前中は授業に身が入らなかった
青葉 らぴす
青葉 らぴす
また俺は余韻でほわほわしていた
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
- 放課後 -
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
青葉 らぴす
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
プリントをあげたときから ずっとそわそわしていた、青葉
思わず気になって あいつを追いかけてきてしまった
すると青葉は俺の下駄箱に何かを置いて ノリノリで帰った
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉が昇降口を出たのを確認してから 自分の下駄箱に近づく
紫雲 心音
外側は何も変わってない
中に…何を置いたんだ…?
紫雲 心音
怖がりながらも 下駄箱をゆっくりと開けると
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲へ
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
少し馬鹿にしながら 二つ折りの手紙を開く
紫雲へ
1限目の課題プリントくれてありがとう
あんまり話したことないし 関わったことないけど
プリントくれた時、本当に嬉しかったです
ありがとう
これからも関わることあったら よろしくね
青葉より
紫雲 心音
紫雲 心音
優しくて綺麗な字だ
一文字一文字に 重さがあって大事にしたくなる
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
手紙を再び二つ折りにして 俺はそっとポケットに入れる
そして帰るため靴も取り出そうとすると
紫雲 心音
靴の隣に 缶コーヒーが置いてあった
紫雲 心音
そっと手に取る
まだ温かい
紫雲 心音
本当、変なやつ。
何か違う気がする
あいつはただの優等生ではない気がする
紫雲 心音
紫雲 心音
紫雲 心音
俺はあいつが分からない
…だから知りたい
青葉のことが知りたい
紫雲 心音
青葉 らぴす
夜中に道を歩いている理由も
紫雲 心音
青葉 らぴす
顔が真っ赤に腫れてる理由も
紫雲 心音
紫雲 心音
青葉 らぴす
その痛々しい腕の傷も
「__消えろ___ゴミ。」
「っ……ぅ"…オェッ…」
「____死ね…ッ!」
紫雲 心音
…青葉の家から 夜中に罵声と嗚咽が 聞こえる理由も
紫雲 心音
その理由を…お前のことを…
_青葉のことを知りたい
紫雲 心音
俺はポケットの中にある 缶コーヒーを手に取る
紫雲 心音
片手で開けて くいっと飲み干す
あまり甘くないコーヒーを 舌で転がしながら、頭によぎるのは
紫雲 心音
紫雲 心音
やはり俺には あの優等生が気がかりだった
コメント
24件
なんかもう小説書くのうますぎて尊敬ですww いつも素晴らしい物語をありがとうございます🥹
しおんくん優しすぎ!!!もしかして、しおんくん、らぴすくんこと…………?!