生きる

＿＿鳴海さんがおってくれればそれでええや

間違ってるって分かってるのに、どんどんその言葉で胸が満たされていく

命の重みも仲間の存在も、鳴海さんという存在で何もかも狂って行った

＿＿でも、鳴海さんさえ失わなければ僕は…何だって出来る

何にだってなれる

…＿＿鳴海さんも早くそうなればええのに

…僕がおらな何も出来んくなってや

全然足りひん…＿＿

…何でなん…？

…昨日まで…満たされとったのに…

鳴海さんと同じ気持ちで嬉しかったのに…

もっと愛されたい

…もっと壊れて欲しい

＿＿…なんでこんなこと…

ﾎﾞﾌｯ

…一緒におりたい

確かにそう思う

…けど、僕が鳴海さんと一緒におる事によって…、どんどん鳴海さんをおかしくさせてるんちゃうか…？

…鳴海さんは"普通"やった

…僕と深い関係になってからや

僕が悪い方へ引き摺ってるんとちゃうか…？

…誰かの普通に縛られるんは嫌や

…でも、もし僕が一緒におる事によって鳴海さんを不幸にするくらいなら＿＿

…独りになった方が…＿＿ええんかもしらん

…そんなん最初から分かりきってたはずやのに

アホやな…僕は＿＿

…もう後戻りできひん

…鳴海さんを手放さんって決めたのは僕やろ

大丈夫…＿＿

…でももし僕のせいで…この幸せが壊れるようなことがあったら…？？

その日は…"大丈夫"やって自分に言い聞かせながら強引に眠った