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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

事の発端は教室で二人きりになったあのとき

青山 洋子

五条くんってさ

青山 洋子

私のこと嫌いでしょ?

五条 悟

はっ?

青山 洋子

いいけどね、私も嫌いだし

五条 悟

だったら声かけてくんなよ

青山 洋子

私ね、お姫様になりたいの

五条 悟

えっ?キモ

青山 洋子

…だからさ

青山 洋子

私のこと嫌いなやつ嫌いなんだよね

青山 洋子

夏油くんは優しいよね

青山 洋子

私の王子様にピッタリ

五条 悟

硝子に診てもらってこいよ

青山 洋子

ホントはね五条くんでもよかったんだけど

青山 洋子

夏油くんのほうが簡単そうだよね

五条 悟

…なにする気だ

青山 洋子

私の王子様になってもらうの♡

五条 悟

イカれてんのか

青山 洋子

今に分かるよ

青山 洋子

あっでも五条くんってお金持ちなんだよね

青山 洋子

先に言っとくけど余計なことしないでね

青山 洋子

余計なことしたら次は…そうだなぁ

青山 洋子

傑くんか硝子ちゃんか…どっちがいいかな

五条 悟

てめぇ!

青山 洋子

立場はわきまえたほうがいいよ?

五条 悟

こんなこと、どうせ直ぐにバレる

青山 洋子

普段から人に喧嘩吹っ掛けるあんたと

青山 洋子

か弱い私

青山 洋子

どっちの味方すると思う?

あれからずっと俺は青山の言いなりだ

傑にも硝子にも信じてもらえないのはキツい

でも一人だけわからないやつがいる

咲良椿咲

あいつ、何で俺に何も言ってこないの

信じたい…でもあいつも傑たちと同じだったら

そう思ったら怖い

咲良 椿咲

五条!探した!

五条 悟

椿咲…なんだよ

咲良 椿咲

プレゼントがあるの♡

目の前に差し出されたキーホルダー

五条 悟

俺、ぬいぐるみ趣味ねぇんだけど

五条 悟

何?呪骸?

咲良 椿咲

幸せになれる呪いがこもったお守り♡

五条 悟

呪骸じゃねぇか

五条 悟

いらん

咲良 椿咲

拒否権はねぇんだわ

咲良 椿咲

女子の手作りプレゼントは受け取っとくもんだぜ

五条 悟

しかも手作りなのかよw

咲良 椿咲

何笑ってんだよ

咲良 椿咲

私の手作りがそんなにおかしいか

五条 悟

言ってねぇじゃん

五条 悟

思っただけで

咲良 椿咲

青山とお揃いにしたろか?

五条 悟

いい性格してるわ〜

咲良 椿咲

ありがと☆

五条 悟

褒めてねぇんだわ

咲良 椿咲

知ってんだわ

咲良 椿咲

それ、ちゃんとつけろよ

咲良 椿咲

…私さ、青山とグルなんだよね

五条 悟

えっ?

咲良 椿咲

あいつには言うなって言われてたけど

咲良 椿咲

言わねぇとつけねぇだろ

咲良 椿咲

監視するためだ

五条 悟

…っ!

咲良 椿咲

見てるからな

夏油 傑

何騒いでるの?椿咲?この男子寮だけど?

五条 悟

…っ!

傑の顔を見たくなくて逃げるように部屋へ入った

咲良 椿咲

なぁ夏油、もしも逆だったらどうする?

夏油 傑

逆って?

咲良 椿咲

本当は被害者は五条の方だとしたら?

夏油 傑

ありえないね

夏油 傑

動機は?意味がない

咲良 椿咲

(動機なんて、本人が一番知りたいだろ)

咲良 椿咲

…そうか、騒いで悪かったな

笑ってたなあいつ…一瞬だけど

まだ、大丈夫

五条 悟

どういうこと?

咲良 椿咲

何が?

五条 悟

しらばっくれてんじゃねぇよ

五条 悟

グルだとか見張ってるとか

五条 悟

教えたよね?あいつが俺を脅してるって!

咲良 椿咲

部屋で夏油と抱き合ってたって話?

五条 悟

あいつがある事ないこと傑に吹き込んでるって言ったよな?

咲良 椿咲

証拠がない

五条 悟

あっそ

五条 悟

ショックだよ

五条 悟

お前のことかわいがってたつもりだったけど

五条 悟

もういいや

 先生は完全にへそを曲げてしまった

でも言わない

言ったら余計なことしかしなさそうだし

咲良 椿咲

ねぇ、先生って泣き寝入りするタイプ?

五条 悟

…………………チッ

咲良 椿咲

おかしいんだよな…何で五条は言い返さねぇんだろ

先生は黙って部屋を出ていった

咲良 椿咲

あいつはまだ何かを隠してる?

青山 洋子

あははははは!

五条 悟

…っあっ!

青山 洋子

声出すなって言ったよね

体を打つ木刀の音が狭い室内に反響する

五条 悟

痛い…痛い痛い

青山 洋子

か弱い女の子演じるのもストレス溜まるんだよ

青山 洋子

定期的に発散しないとね

五条 悟

もう…やめて

青山 洋子

…?いいよ?

五条 悟

えっ?

青山 洋子

なら硝子ちゃんにお願いしようか

五条 悟

やめろ!

青山 洋子

だったら耐えろよ最強なんでしょ?

五条 悟

ううっ…

五条 悟

助けて…傑…

青山 洋子

その夏油くんはもうあんたの顔もみたくないってさ!

青山 洋子

かわいそw親友だったのにねぇ

五条 悟

お前が壊したんだろ!

青山 洋子

あんたが信用ないのは私のせいじゃないよ?

青山 洋子

本当に親友ならどんなことがあっても信じてくれたはず

青山 洋子

ねぇ、夏油くんってさ

青山 洋子

一回でもあんたの話聞いてくれた?

五条 悟

…っ!

青山 洋子

傑くんならいいんじゃない?どうせあんたのこと信じないし

青山 洋子

見捨てちゃえば?

五条 悟

ハッ…ハッ…ヒュッ…(何で…息…)

青山 洋子

あはは!苦しそうだねぇ

青山 洋子

でもまだ死なないでね?

五条 悟

ぶっ殺す

突然部屋の中が激しく揺れだした

青山 洋子

きゃぁ!何?地震?

五条 悟

(違う、窓の外は何も変わってない)

五条 悟

(遠隔でこんな事できるやつなんて…)

五条 悟

(やっぱりお前は…)

青山 洋子

チッ!興冷めた

青山 洋子

今日はこれでやめてあげる

青山 洋子

明日、楽しみにしててね

五条 悟

あいつ何が目的なんだ

五条 悟

傑…

硝子は鍵をかけてから窓とカーテンを閉めた

家入 硝子

っで?話って?

咲良 椿咲

あのさ…もしもだよ?

咲良 椿咲

もし、逆だったらどうする?

家入 硝子

イジメられてるのが五条ってこと?

咲良 椿咲

…うん。

家入 硝子

だとした、最悪すぎるだろ

咲良 椿咲

疑わないの?

家入 硝子

ありえないとは思うよ?

家入 硝子

でもお前がそう思う理由があるんだろ?

咲良 椿咲

私の術式、残留思念を読み取るだろ?

咲良 椿咲

質の悪い画像みたいなものだと思ってた

咲良 椿咲

でも精度をあげられることも、動画みたいに動かせることも巻き戻しができることも

咲良 椿咲

全部五条が教えてくれた

家入 硝子

だから信じたいの?

咲良 椿咲

…よくわからない

咲良 椿咲

普段の五条を考えればやっててもおかしくはない

咲良 椿咲

でも…

家入 硝子

だから洋子を疑ってみたのか

咲良 椿咲

うん

硝子はすごい

私でもわからなかったこと全部知ってるみたいだ

家入 硝子

ふむ…確かに私たちが見たのは事後だ

咲良 椿咲

あの程度なら捏造できる

家入 硝子

あいつ涙なんて流してた?

硝子は徐ろに立ち上がると窓の枠に足をかけた

咲良 椿咲

って!待て待て待て!

家入 硝子

止めるな椿咲

家入 硝子

これが最善なんだ

咲良 椿咲

意味わからねぇから落ち着け

家入 硝子

死んで詫びる

咲良 椿咲

死んでも詫びにはならないの!

咲良 椿咲

見つかっちゃうから戻ってきて

とりあえず椅子には座ってくれたけど

家入 硝子

…お願いがあるんだけど

咲良 椿咲

何?

家入 硝子

私を詰ってくれない?

咲良 椿咲

夏油よりマシだよ

咲良 椿咲

あいつは、まともに取り合いすらしなかった

家入 硝子

…まぁ、あいつはそうだろうな

咲良 椿咲

私を信じるか?

家入 硝子

私を詰ってくれたらな

咲良 椿咲

硝子、悪いけどもうしばらく何も知らない振りしてて

家入 硝子

えっ?この状態でまだいじめろって言ってる?

家入 硝子

…これがバツなのか…

咲良 椿咲

いやw違うけどw

咲良 椿咲

証拠がないなら作ればいい

家入 硝子

捏造するの?

咲良 椿咲

いや、ちゃんと本人にやってもらうよ

咲良 椿咲

どこで誰が見てるかわからないってこと教えてやらないとな

硝子が私の頬を引っ張る

家入 硝子

何したか言え

咲良 椿咲

五条にキーホルダー渡した

咲良 椿咲

その中にカメラ仕込んでる

家入 硝子

だから知らないフリか

家入 硝子

だったらなんで今言った!

家入 硝子

何も知らせないで欲しかったわ!

咲良 椿咲

…ごめん、試した

家入 硝子

そうだと思ったよ!

家入 硝子

おバカ!地酒!カートン!

咲良 椿咲

ふふっwわかった

咲良 椿咲

任務で地方に行ったら買ってくる
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