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どこかの世界では、
破滅の危機から世界を救った、いわゆる救世主がいた。
人々は彼の者達を、
勇者と呼んだ。
勇者と呼んだ。
※大事な事なので2回言った。
あれ、ここどこだろ、
とにかく頭が痛くて、苦しくてしょうがない。
俺、このまま死んじゃうのかな、
水泡の音に混じり、どこかから声が聞こえた気がした
通知:《ユウシャサマ》がログインに成功致しました
この話は、《ユウシャサマ》が世界を救った後の話である。
羽兎.
羽兎.
それは、魔王を討伐し終わり、事が落ち着いて来た時に起きた。
この物語の主人公 【瀬田 羽兎】 せだ うと
元々この世界、BLゲームをプレイしており主人公に転生した、いわゆる転生者である。
羽兎.
羽兎.
思わず満面の笑みがこぼれてしまった。
またの名はこの世の 【ユウシャサマ】 である。
と、思っていたのに
羽兎.
通知《緊急指令》:パーティーメンバーに会いに行く
直後、羽兎の悲しみの叫びが森中に響いた
羽兎.
通知:( ◜‿◝ )
羽兎.
いちいち腹立つ顔文字使いやがって
俺がシステムの顔文字に腹立っていると右上に《期間:のこり7日》と出てきた。
羽兎.
システムが意地悪をしてきているのだろうか、期間が明らかに短すぎる
羽兎のパーティーは少し多めで羽兎を合わせて8人なのだ
1日に一人探せってか、??
羽兎.
思わず泣きたくなってしまった
いや、こんな所で止まっている時間は無い。早く見つけないと間に合わないだろう
と、思っても…
どうやって探せばいいんだ…
パーティー自体はまだ解散はしていないが連絡は殆ど取っていない為誰が何処にいるのか分からない
羽兎.
あいつなら、あそこにいるかも知れない
一人だけ何処にいるのか心当たりがあったので取り敢えず向かうことにした
ここだ。
入店すると、ドアに付いたベルがチリンチリン、という音で迎え入れてくれた
うわ、久しぶりだなぁ
暫く故郷を離れて住んでいた為懐かしい、心地良い気持ちが一気に襲ってきた
初めてここに来た時はThe異世界の酒屋で興奮したなぁ
そんな懐かしい気持ちに包まれながら周りを見回してみると見慣れた男の影が見えた
羽兎.
酒に夢中で入店した人を気にも留めてなかったらしいので背中越しに声をかけた
エレグナー.
羽兎のパーティーメンバー 【エレグナー・ウォレスト】 通称 レグ
クリーム色の髪の毛に相変わらずチャラチャラした服装だが整った顔なのも変わらない。
羽兎.
そう言って笑うと、レグは飛びつくように俺に抱きついてきた。
エレグナー.
羽兎.
システムに言われたからなのであながち間違っていないが、
魔王討伐後、出来るだけ距離をとっていたのは自分である
何故なら、
エレグナー.
このBLゲームの攻略対象者でもあるからだ。
エレグナー.
羽兎.
もっと詳しく言うと羽兎のパーティー全員が攻略対象者である
エレグナー.
羽兎.
そう、もうお分かりの方もいるだろうが実はこのBLゲーム、総受けモノなのである
エレグナー.
むくれているレグの対応がめんどくさいので取り敢えず無視することにした
エレグナー.
会った時に必ず可愛いと一言言ってくるがチャラチャラした男の口説き文句なのでさらっと流しておく
転生はしたものの顔は変わってないしな、
どうせならイケメンにして欲しかったが仕方ない。地味な顔でこれまで我慢してきたベテランでもある
羽兎.
エレグナー.
羽兎.
エレグナー.
羽兎.
エレグナー.
羽兎.
エレグナー.
でも、ほんとにシステムの意思が読み取れない。意思あるのか知らんけど
羽兎.
エレグナー.
続く
next→1500♡