転生した君と

カーテンから差し込める光。 その眩しさに俺は目を覚ました。

時刻はもう昼であり、外から 元気に声を出す子供の声が聞こえる。

俺には前世の記憶がある。

大好きな人とあんな別れ方をして…

会いたい。謝りたい。

そんな気持ちが毎日毎日 ぐつぐつと込み上げてくる。

俺はすぐに支度をし、家を出た。

そんなとき、電柱に貼り付けられている 貼り紙がふと目に入る。

貼り紙に書いてある地図を記憶し、 足を進めた。

カランコロン…

中は落ち着いた雰囲気で オルゴールのような曲が流されていた。

テーブルの隅にある呼び鈴に 手を伸ばし、鳴らした。

キャメなどということに確信は無いが、 気づくと涙が浮かんでいた。

なんて、声をこぼしていた。

きっとキャメは前世の記憶なんて 無いんだろうけど俺は覚えている。

前世も似た形の出会い方をしたから…

転生する前…

天狗は不遇な扱いをされてきている。 やっぱり…このお店も…

団子を優しく差し出す。

なんて、自慢げに言うキャメが 輝いて見えた。

なんて、前世を思い返していると、

いただきます、と心の中で言い、 食事を始めた。

ふと、時計を見ると撮影時間が 迫っていた。

急いで会計をすまし店を出た。

ピロン♪

トークは続き…