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茉莉
優梨
茉莉
そう褒めると、満更でも無さそうに笑う。
松野千冬の彼女である事に、絶対的なステータスを感じているんだろう。
優梨
優梨
願ってもいなかった誘いに、心臓がバクバクと音を立てる。
ありがとう、優梨ちゃん、あんた最高だわ。
転校してきたは良いものの、どうやったら不自然無く東京卍會に近づく事が出来るのか、ずっと考えていたから。
これ以上に無いシュチュエーションで、東京卍會に接触する事ができる。
茉莉
勿論怯える振りは怠らない。
東京卍會と言う存在を知らずに来た、ただの転校生を演じるの。
優梨
優梨
茉莉
あくまで優梨ちゃんが居るからと言う口振りでこの誘いに乗った。
私の答えに満足そうに笑った優梨は、1時間目の授業に向けて前を向いた。
鞄からペンケースを取り出そうとした時、私は自分の手が震えている事に気付いた。
武者震いか、それともこれから始まる戦いへの不安からか。
深呼吸をして自分を何とか落ち着かせる。
この日をどれだけ待ったと思っているの。
こんな事くらいで止まってなんていられない。
それから私は、彼らに会った時にはどんな顔をしようかと頭を巡らせた。
怯えた顔?
それとも何も怖がっていない様な澄ました顔?
そうだな、彼女だったらきっと……。
転校して初めての授業だって言うのに、私はろくに聞いていなかった。
体感的にはあっという間に昼休みになっていて、優梨が私を呼ぶ。
優梨
るんるんとそう言いながら、屋上へと続く階段を登る。
一段足を上げる度に、心臓の鼓動が速くなるのを感じていた。
もう見上げればそこにはドアが見えて、私は制服越しにネックレスを掴む。
お願い、私に力を頂戴。
私の可笑しな様子になんて気付かずに、優梨がそのドアを開けた。
青空と、眩しい光の次に目に入って来たのは
ずっと会いたかった彼らの姿だった。