l
… なんであの2人、
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どうしてあんなに“ふつう”でいられるの、
らんの一言で その場の空気が一気に冷たくなった
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ずるいよ
l
俺にはあんなふうに誰かを好きになる資格なんてないのに
s
… らんらん、その話はやめよう
l
すちは黙ってて、
l
俺の話なんだから
s
… わかった、ごめんね
l
…
k
… あ、っ
k
みこちゃんこれじゃない … !?
m
どれどれ、!?
k
これ!
m
…!
m
これだよ!“特異者”リスト
一方その頃、 こさめとみことの2人は学園内の資料室にいた
k
… っ、
k
やっぱ、あの2人がどこにもいない …
m
… ここに2人が載っていないなら …
k
…… 登録されてないってことだよね、?
m
… うん、っ
k
でもなつくんもいるまくんも力を持ってる、はず …
k
ってことは、こさめたちと違って ……
m
「選ばれていない側」だね、
m
…?
m
でも、ここの空白 … なんかこの記録変、?
k
… 確かに、?
k
もしかして最初から“記録されないように誰かが守ってる”… ?
l
すち、俺ら …
s
うん、
l
俺らは選ばれたんだよね、…
s
…!
s
うん、選ばれたよ
s
… 選ばれすぎたよ、…
s
感情も未来も命の在り方も … 全部
l
…
l
… 違うのかなぁ、… もう人には戻れないのかな、
l
“あの日”から、__
n
… はぁ、
いるまと話してたら帰るのが遅くなったな …
眠い …
n
! ( ビクッ
突然、なつのスマホが鳴った
n
… なに、これ、… ?
通知から飛んでみると 知らない人から一枚の写真が送られてきていた
n
…… は、
その写真には なつといるまが写っていた
まだ、“出会っていない”はずの頃の2人が__
数日後
i
今日、雨の匂いする
n
… そりゃ、雨降ってるからな
放課後、2人はひとつの傘を分け合っていた
n
… あの日と同じ匂いだな … 、
i
…
i
覚えてんの、?あの日のこと
n
忘れるわけないじゃん
n
だってあの夜、…
n
……
…… あれ、
あの日、?あの夜 … ?
n
… っ、
なんだそれ
でも、確かに俺から出た言葉で“あの日”のことを覚えていて …
俺は何言ってるんだ、…… ?
n
… ごめ、
i
ん、大丈夫
i
昔のことだよ、覚えてなくても無理ない
n
…
… いるまは覚えているのか、?
n
… うん
あぁ、また追い出された
いるまの止めた時間にもう俺は入れない
ずっと“知っている気がする”のに
「「「早く気づいて」」」
ある日、 なつはいるまの様子がいつも以上に気になっていた
i
…
n
… ( チラッ
n
… いるま、
i
… ?
n
最近、眠れてる?
なつがそう聞くと、 いるまは驚いたようになつを見た
i
… どうしてそんなこと聞くの、
n
ん ~ …
n
なんとなく、?
i
… 笑
i
ちょっとだけ、変な夢を見たんだ
n
…!
n
どんなの?
i
… 好きな人の声が聞こえなくなる夢、
n
… それって、結構 …… 寂しい夢だな、
i
うん
i
… 夢の中で何度も呼んだんだ、その人の名前を
n
…
なつはその言葉に息を飲み込んだ
いるまの指先が机の端を なぞるように動き出したのも見逃さずに
i
そしたら最後、ちゃんと聞こえたんだ
i
“ここにいるよ”って
n
… そっか、
n
最後に届いてよかったな、…
i
… ん、だから悪い夢じゃなかったかもな
n
うん、
n
…
i
… ?
n
それ、その声 …
n
俺の声だったらいいな、…
i
え?
n
…… いや、その … なんていうか、
n
俺だったら、絶対呼ばれたら返すし …
n
聞こえなくなっても何度でも見つけるから
i
… ほんとに、?
n
ほんとに
n
… 夢でも現実でも、
i
…
i
… なつ、
n
ん?
i
…… ありがと、なんか安心した
n
… ならよかった、 ( ニコ
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