コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
そして数日後
元貴
その声に振り向くと、キャップを深くかぶった私服の元貴くんがいた。 ファンとして見てた人が、目の前でわたしの名前を呼んで、迎えに来てくれるなんて。 心臓が騒がしくて、言葉が出てこなかった。
元貴
〇〇
元貴
そう言ってさりげなく手を出してきた
元貴
その手を取ると、ぎゅっと少しだけ強く握り返してくれて──
元貴
小さな声でそう言った
人目を避けて、裏通りの静かなカフェ。 ふたりきりの時間が、こんなにあったかくて落ち着くなんて、思ってなかった。 けど、街に出ると一気に現実に引き戻される。 (マスクして、帽子も深くかぶって……でもやっぱり目立つよね) ちらっと隣を見れば、元貴くんはいつも通りのテンション。 手をつないで歩いてるのに、全然気にしてる素振りがない。
〇〇
元貴
〇〇
元貴
〇〇
元貴
元貴
元貴
言葉じゃ追いつけないくらい、彼はいつもこっちの気持ちを超えてくる。
夜。駅の近くで、そろそろ帰らなきゃって時間。 今日ずっと握ってた手が、名残惜しい。
〇〇
元貴
〇〇
元貴
彼は一歩だけ近づいてきて、帽子のつばを指で軽く持ち上げる
元貴
言葉の前に唇が触れた
一瞬、ほんとに一瞬。でも確かにキスだった。
元貴
仕事の合間を縫ってきてくれた彼は仕事へと向かった