夜中の1時過ぎのコンビニ。 人は少なく、 騒ぐ子供もいない。 静かに店内放送や 音楽だけが鳴り響いていた。
フードを深く被り、 顔や髪が見えないようにする。 眠そうに目を擦る定員の元へ 向かい、会計をしようと 財布を取りだした。
桜
定員
如何にもダルそうに 返事をし、 2本の酒とタバコを せっせと会計する定員 ここの定員は 年齢確認などせず、 未成年の俺でも気軽に 酒とタバコが買えた。
値段が表示された レジをみて、 せっせと金を取り出そうとした。 後ろから方にポンッと 手をおかれ、 何事かと相手を睨みつけるように 顔を背後へ向けた。
フードの隙間から見えた顔は、 とても見なれた者であった。 見た瞬間に 心臓がドクドクと早く脈打ち、 冷や汗がドっとでてきた。
蘇枋
さっきまでだるそうに していた定員は、 俺の背後にいる人物の 顔を見た瞬間 飛び跳ねた猫の様に ビクリと身体を震わせた。 背後にいる男の顔をみずとも、 オーラだけでとても恐怖を感じられた。
定員
恐怖に支配された定員は か細い声で返事をし、 会計画面を取り消した。
蘇枋
肩に置かれていた筈の手は いつの間にやら俺の頭へ移動して、 フード越しに頭を撫でられた。 反射的に 頭に触れた手を跳ね返し、 痛そうな音が店内に響いた。
桜
蘇枋
桜
蘇枋
定員
ニッコリと笑った蘇枋の 顔を向けられ、 定員は困惑した表情で 弱い返事をした。
蘇枋
いつもの警官服ではなく、 少しフラットな 中華系の服を着ていた 仕事帰りだろうか。 暗い外は、 コンビニの明かりが仄かに 辺りを照らしていた。
桜
蘇枋
桜
流石に話題は逸らせないか、 頭の中に言い訳が 何一つ浮かび上がってこなくて 黙ってフードを深く被り 俯いた。
頭上からは「はぁ、」と 小さなため息が 降ってきて、 俺の心臓はビクリと跳ねた。 蘇枋の顔を覗き込もうとしたが、 フードが邪魔なのと、 あまりにもありすぎる身長差で さっきの様に表情の確認は 出来なかった。
蘇枋
蘇枋
さっきまでの 張りつめていた空気は 蘇枋の柔らかいトーンの言葉に 壊された。 ビクビクしていた体は、 落ち着きを取り戻し、 溢れ出していたかの様な 冷や汗はいつの間にか引いていた。
蘇枋
保護者か兄弟か、 どちらの目で俺を 見ているのだろうか。 コイツの行動が何一つ分からず 差し出された優しい手を 跳ね除けた。 一瞬見せた悲しそうな顔は、 きっと俺の気の所為だ。
何も気にしないかの様に 足を踏み出した。 暗い道のりは どこまでも長く続いている様に 思えた。
桜
桜
蘇枋
桜
桜
桜
街灯が点々と光る中、 小さな道を歩いた。 暗い夜に呑まれる様に ずっと思っていた事が 口から出てきた。
蘇枋
蘇枋
桜
蘇枋
桜
街のヤツらに向ける 優しさは 俺にはもちあわせて居ないのだろうか からかっては笑ってばかりの 性格が悪い警察官。
蘇枋
人差し指で 口角を上げ、ニッコリと 笑って見せた蘇枋。 その姿に少しイラッとしたのは、 ニコチンが足りていない からだろうか。
桜
蘇枋
桜
結局どこが優しいんだ 釣れない男だなと ひとつ舌打ちを零した。
舌打ちをされた当の本人は、 それでも楽しそうに笑って見せた。 楽しく優しく笑う姿は、 学生の様な無邪気さだった。
コメント
3件
天才すぎる、、、神作だ✨
やんばい全然ストーリーが思いつかなさすぎる そろそろやばいな??燃えカスだよ私……燃え尽きちゃったようん(???