マフィアの綾虎ファミリ－！

俺は、昔、商品を営む山田和彦 という男と暮らしていた。

俺は、捨て子で山田和彦に拾われ、愛情深く育てられた。

俺にとって親父と呼べる信頼できる存在だった。

毎日が楽しくて幸せだった。

けど、それは、長く続かなかった。

毎日、俺は、親父にその日あったことを話していた。

親父は、いつも優しく話を聞いて くれて、褒めてくれた。

俺は、優しい親父が好きだった。

でも、その日、とある黒い車が やって来た。

ピンポーン

何も知らない俺は、無邪気に親父の後ろを着いていった。

ガチャ

扉を開けるとスーツ姿の男が立っていた。

永倉泰蔵と名乗った男は、親父を 無視するように俺を見つめた。

泰蔵は、マフィアのボスだった。

俺を連れ戻したのは、後継者として鍛え上げるためだった。

一方、俺は、親父から引き剥がされ、絶望の淵に立たされた。

泰蔵は、父親ではない、冷酷な支配者でしかなかった。

俺は、過酷な訓練を強いられた。

銃の扱い、戦闘技術、裏社会の掟……

全部やりたくなかった。けれど、俺は、親父を人質に強制させられた。

親父を救いたくて、必死で 強くなろうと頑張った。

強くないと親父が死ぬ。そう言われ、寝る間も惜しんで頑張った。

数年たったある日、泰蔵は、 俺にとあることを命じた。

そう言われ、俺は、震える手で 銃を握った。

捕らえられた敵は、命乞い をしていた。

だが、俺には、助けるべき人 がいた。

俺は、泣きながら引き金を引いた。

バンッ

その瞬間、初めて人を殺したという罪悪感に襲われた。

そう言って出ていこうとする泰蔵の手を掴み、懇願した。

掴みかかろうとする俺は、周りにいたもの達に押さえつけられた。

俺は、絶望から涙しか出なかった。

もう、数年たった日、アジトが襲撃され、泰蔵が死んだ。

ボスがいなくなったことで 混乱が起こった。

そして、なすすべなく、俺は、 ボスに押し上げられた。

それから、俺は、自分の「家族」を作ることを決意した。

そうして作られたのが 綾虎ファミリーだ。