エイプリルフール

スランプでつらい＞ヮ＜💤

口調迷子、書くの下手

ｈｒ『』

ｆｗ「」

地雷ない方

今日は４月１日。そう、年に１回のエイプリルフールだ最近の甲斐田は少々「夜の」行為中にふざけている所があって腹立たしい、だからこそ今日この日にしか出来ない事がある。

エイプリルフール。嘘をついても許される日

『不破さん、実は僕他に好きな人いるんです。』

自身が言うよりも先に、目の前にいる恋人が口を開く。

だけれど、流石に分かりやすすぎないか？こんな分かりやすい嘘、俺が騙される訳…

「嘘やろ〜？分かってんねん！」

『ん〜、やっぱばれましたか』

「当たり前やろ、分かりやすすぎるわ」

嘘だと分かっていても震えていた身体、声、思考は目の前にいる人物から今１番聞きたい言葉が聞けて安心したのか、いつもと同じように戻る。

『ま、僕が浮気する訳ないって不破さんは知ってるっすからね〜』

「ん、せやで。はるのこと１番しってんのは晴のこと世界１大好きなこのおれやし！」

『ふふっ、かわいい…そーいえば、今日１３時には家出ないといけないですからね、覚えてましたか？』

「覚えてるってーの、俺の事何だと思ってん…」

『甲斐田の自慢の彼女ですよ〜！』

「にゃはは、なんやそれっ！」

いつもみたいに、さり気ない会話

うーん、いつ嘘をつこうか。

そうして朝にやるべき事や身支度を整え、喋る暇もなく時間が経っていった。

気付けば家を出る時間になっていて、急いで準備を進める。

『不破さーん？まだ終わんない？』

「んー、ちょっと待ってや、もう終わる…」

『先に家出て車出しますからね』

「あーい…っ！」

玄関を開く音が聞こえて、出た事に気付いた俺は更に手の動きを速める。

５分経ち、準備が終わってすぐ側に必要な物が全て揃えて入っている鞄を持ち、ドアノブを握り家を出る。

思ったより間に合わなく、恋人を待たせている事に申し訳無さを感じながらも軽い足を早歩きに運ぶ。

車のドアハンドルを開け、晴が座っている隣の助手席に座る。

「思ったより時間かかった。ほんとごめん…」

『いいんですよ、もう行っても大丈夫ですか？』

「ん、大丈夫や」

そうして車が進む。隣にいる恋人と何気もない会話をして、時間も見える景色も変わっていく。

話していて疲れたのか、意識が遠のいていった

『不破さん、つきましたよ』

「んぁ…もうついたんか…」

『もうって…甲斐田頑張ってずっと運転してたのに！！』

「わかったって…大袈裟やなあっ！」

そう言っては甲斐田の頭を軽く手で突いた。

『いたぁい…不破さんいじめはよくないですから！』

「はいはーい、はよ行かんと置いていくからなあ」

『まってくださいよ！！』

綺麗な建物に入りチェックインを済ませて指定された部屋にへと進む。

「ここか」

部屋の番号と鍵に書かれている番号を確認し、その部屋の鍵を開けてドアがガチャ、っと鳴った事を確認したら部屋に足を入れる。

「うわあ…めっちゃ綺麗やな！」

『ふふ、そーですね』

「べっどふかふかやぁ…」

それにしても、いつ嘘をつこうかとずっと悩んでいる。正直どんな嘘つけばいいとか分かってないし…もう適当でいいかな。

無言が続いてる気まずい空間で口を開く。

「なあ、はる」

『はい』

「俺たちさ、別れよーや」

晴も似たような嘘をついていたから、ばればれだろうか。

しばらく無言の空間がまた続いた。

『…なんでですか？』

返ってきた返事は意外なもので、低い声で言葉を発する晴に身体がビクッと揺れる。

俺、まずいこと言ったか…？？？

でも、晴も好きな人が出来たって嘘ついとったやん…やっぱ晴ってエイプリルフール知らないんか？嫌でも嘘ついてた…

色々なことが頭に出てきてパンクしそうだ。

「まあ、その…冷めたから」

外が暗いこともあり、晴の低い声に怯えるようになって段々と声が小さくなっていく

『だめですよ？不破さんは僕と幸せにならなくちゃ。』

「いや…あの、」

『不破さん言ってくれたじゃないですか。世界１大好きだって、僕のこと１番知ってるのは不破さんだけだって。別れを告げられて甲斐田が素直に分かりましたってなる訳ないですよね。ねえ、僕のこと何も分かってないじゃん』

低い声で只管、話を続ける。

「っこれ、エイプリルフールやからっ…うそ、ついた…」

『………』

無言が１番怖い。何かされるんか…？やばい、涙出そう。

『あのさぁ、不破さん…』

「ひぅ…゛」

『嘘をついていいのは、午前中までなの』

「ん…へ、？そーなん？」

『うん。午後は自分のついた嘘をばらさないといけないんです』

「あ、ぇ…初めて知ったわ…」

『まあ…そんなことだろうと思ってましたけど。』

「ごめッ、はる…おれ、しらなくて…」

ずっと堪えていた涙が抑えられなくなって、ただながれていく。

『うん、大丈夫。もう甲斐田怒ってないから泣かないで？』

「うっ、ん…ぅあ゛…」

『でも、もう二度と別れようなんて言わないでね？』

「わかったっ、ん、ごめんなさい…」

『ん、いいこ…♡』