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side宇賀神玲
僕たちは付き合って初めての京都温泉旅行に行く事になりました!
彼女はかなり渋っていましたが、僕が全額負担する、というと結構上機嫌でやって来ました。
ちょろいもんです。はい。
部屋に温泉がついているようですし、一緒に入ったりなんかしちゃって…
僕はその時はまだワクワクしていました。
新幹線で京都に着くと、僕たちはまずは旅館に向かいました。
旅館はいい具合に古くて、趣のある建物でした。
「あー、つっかれたー!」
彼女は部屋に着くと、座布団の上に寝転がります。
全くしょうがないんですから…
「ダメですよ、綾乃。
女将さんが挨拶にきますから。」
「えー?
もう疲れちゃいましたよー。」
ブーブー文句を言う綾乃を宥めて、女将さんに挨拶しました。
「さて、浴衣に着替えますか♪」
僕は言います。
旅館と言えば浴衣。
綾乃の浴衣姿が楽しみ過ぎます!
「覗かないでくださいよ!」
可愛いくない…!
「覗きませんよっ!」
どうせ、夜には全てを見ることになるんですからね…!!!
心の中でそう言います。
♦︎♦︎♦︎
夕飯になり、豪華な料理の数々が並びました。
まぁね、結構なお金払いましたからね。
僕たちは上げ膳据え膳の料理に舌鼓を打ちます。
その時、廊下をドタバタ走る音が聞こえました。
うるさいですねぇ。
せっかくしっぽりしてる所を。
「先生、何かあったんですかね?」
「無い無い!
なーんにも、ありませんよ!」
「どうしてそう言い切れるんですか!?
私ちょっと見て来ます!」
綾乃は廊下に出ます。
キーーーーーー!
歯軋りする僕!
まぁ、すぐに戻ってくるでしょ…
「えぇぇぇぇぇ!?
殺人事件ですか!?」
あぁ…
オワタ…
僕の中で仏壇の鐘の音がしました。
「先生、先生!
事件らしいですよ!
ちょっと現場に行ってみましょう!」
「はいはい…
行けばいいんでしょ…」
僕たちが鶴の部屋という部屋に到着すると、男性が頭から血を流して倒れていました。
どうやら、壺で頭を殴られたみたいですねぇ。
極めてどうでも良いですが…
「神田!
しっかりしろぉぉぉ!」
お知り合いらしき人が遺体を揺り動かそうとします。
「ダメですっ!
弁護士の姫川です!
警察と救急が来るまで動かさないで下さい!」
綾乃はすっかりスイッチが入って居ます…
はぁぁぁあ…
露天風呂でイチャイチャが消えていく…