拝啓
『余命一ヶ月の君へ』
俺は、君に出会えて幸せ。君の隣にいれて幸せ。君と兄弟で幸せ。君のことを愛せて幸せ。
君に愛されて幸せ。この先、君がいなくなっても、俺は君を愛するよ。君が寂しくないように。
俺は灰谷蘭。灰谷竜胆の兄。13にして六本木のトップに立った、六本木のカリスマ。
そんな俺は、余命一ヶ月と宣告された。その時の気持ちを一言で言うと、ウケる。
俺は灰谷竜胆。灰谷蘭の弟。俺はずっと兄ちゃんに憧れて、その背中を追いかけてきた。
そんな兄ちゃんが、余命一ヶ月と宣告された。その時の気持ちを一言で言うと、ショック。
蘭「なぁ、聞いたか?俺、余命一ヶ月だってさ。」
竜胆「うん…聞いたよ。」
蘭「笑えるよな。ほんと。」
竜胆「ッ…!笑えねぇよッ!!」
蘭「そんな怒んなって。別に悲しくねぇよ。」
竜胆「なんでッ…!!」
なんでそんな風に笑うんだよ。兄ちゃん。
イザナ「蘭!!」
蘭「あ、大将。」
鶴蝶「おい蘭。あの話ほんとか…?嘘、だよな、?」
蘭「残念ながら、ほんとでーす。」
ココ「はッ!?じゃあなんで…なんでそんな笑ってんだよ…」
蘭「…分かってたよ。なんとなく。俺の人生、あとちょっとなんだろうなーって。」
竜胆「…ポロポロ」
鶴蝶「竜胆…」
竜胆「いなくならないよね…?グスッ兄ちゃん…」
蘭「…ニコッ」
どうして笑うの?いなくならないよって、1人にしないよって、言ってよ…
蘭「ねぇ、もし俺がいなくなったらどうする?」
春千夜「嘘でも言わないでくださいよ…蘭さんは生きます。」
蘭「もしもだよ。みんな、泣いてくれる?」
「…」
蘭「なんで答えないの…w俺が死ぬって思いたくないから?」
イザナ「ッ…!!テメェッ!!」
鶴蝶「イザナッ!!」
イザナ「んだよッ!!」
鶴蝶「今は…やめろ。」
イザナ「ッ…チッ」
ココ「蘭…お前は、死ぬのが怖くないのか?」
春千夜「ココさん…」
蘭「うん。別に怖くないよ。分かってたから。」
ココ「そうか…」
蘭「俺は今、みんなとこうやって当たり前のように話せて、幸せ者だな!ニコッ」
竜胆「…泣」
イザナ「…泣」
鶴蝶「…泣」
ココ「…泣」
春千夜「…泣」
蘭「もう…終わりかぁ…」
春千夜「そんなこと…言わないでくださいよ…グスッ」
蘭「フフッごめん。」
蘭「ねぇ、最後に聞い…て?」
イザナ「なんだ…?グスッ」
蘭「大将が泣くところ、初めてみた…ニコッ」
イザナ「グスッうるせー…」
蘭「フフッ…俺ね、みんなと出会えて嬉しい…」
ココ「そんなん、こっちもだわ…泣」
蘭「俺は、あんま良い仲間じゃなかったかもしれない…」
鶴蝶「んなわけ…泣」
蘭「でもね、俺は誰かに否定されたって、天竺の…みんなの仲間だ…!ニコッ」
春千夜「当たり前ですよ…泣」
蘭「竜…胆…」
竜胆「うん…グスッ」
蘭「大…将…」
イザナ「あぁ…グスッ」
蘭「鶴…蝶…」
鶴蝶「あぁ…!グスッ」
蘭「コ…コ…」
ココ「なんだ…?グスッ」
蘭「春…千夜」
春千夜「はい…!グスッ」
蘭「…ポロポロ」
「…!!」
蘭「大好き…ポロポロニコッ」
蘭「俺の隣にいてくれて…ポロポロ」
その時、兄ちゃんの手が、俺の手から滑り落ちた。
竜胆「兄…ちゃん…ポロポロ」
イザナ「蘭…ポロポロ」
鶴蝶「蘭…!ポロポロ」
ココ「…ポロポロ」
春千夜「蘭さん…ポロポロ」
《手紙》
大将へ_
ずっと大将に憧れてきました。これを読んでるってことは、俺はもういないかな…(笑)
大将は冷たかったけど、ずっと隣にいてくれたね。ありがとう。
大将、大好き。
蘭より_
鶴蝶へ_
鶴蝶、お前は真面目で、強くて、大将の隣にはぴったりだな。だからこれからも、大将を支えてやってくれ。ありがとう。
鶴蝶、大好き。
蘭より_
ココへ_
俺はたまに、いや、毎日かな…(笑)ココにダル絡みして、うざがられてたよね。でも、そんな毎日が楽しかった。ありがとう。
ココ、大好き。
蘭より_
春千夜へ_
お前はいつも優しくて、たまにすげぇ圧を感じるけど、それも面白かった。お前が天竺に入ってくれてよかった。東卍の奴らとも仲良くしろよー!あ、大将には内緒な(笑)ありがとう。
春千夜、大好き。
蘭より_
竜胆へ_
俺の兄弟として生まれてきてくれてありがとう。
これから、楽しいことがたくさん待ってるから、十分楽しんで、幸せになってから、こっちにこいよ。竜胆 の幸せを心から祈っています。
竜胆、世界一、いや、宇宙一、愛してる。
蘭より_
みんなへ_
大好き。
蘭より_
拝啓
『余命0日の君へ』
ねぇ、そっちは楽しい?俺は楽しいよ。君がいなくなってからのこっちの生活はだいぶ変わったけど、今はみんなと笑って過ごしてる。君も笑ってくれてると嬉しいな。君に言われた通り、十分楽しんで、幸せになってからそっちに行くね。
世界の、いや、宇宙の誰よりも、愛してる。
コメント
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え…なく 我のメンタルボロボロよ(?)