「もう、殺して…………ね、お願い」
全部全部苦しくて、辞めたくて、楽になりたくて
だーいすきなまろを困らせることはわかってるけど、もう耐えられないから
「……こっち、おいで」
優しい声で、優しい眼差しで俺を迎えてくれる
「ん、……」
まろは俺を引き寄せてぎゅーっとする
まろの体温が伝わってきて、 気分が落ち着く
ずっとこうしていたいなあ
でも、そんな淡い希望なんて叶いっこないから
「俺、ないこのことが、ほんまに大好きやで」
「俺も、まろのことだいすきだよ」
目を合わせて微笑み合う
ほんとうに、だいすきだよ
「よし、じゃあちょっとキッチン行ってくるな。」
「1人で、待てる?」
「うん、大丈夫だよ 早く帰ってきてね」
「よいしょ、」
「もう遅いし寝ような、こっちおいで」
「うん、」
「これあげる、俺が作ったやつ」
「ありがと もう飲んでもいい?」
「ええよ ほんまに、たくさんありがとう。」
「言いたいこと山ほどあるけど、今はないこ優先。またどこかで会えたら、その時は頼むわ」
「…………ふふ、うん、また会おうね」
「こちらこそ、こんなダメダメなないこを愛してくれてありがとう」
「じゃあ、おやすみ」
作ってくれたものをゴク、と勢いよく飲み干す
だいすきなまろの体温を感じながら目を瞑った
やっと、開放される
まろのことをすきになれて、出会えてよかった
午前6時、いつも通り煩くアラームが鳴る
変わったことは2人が1人に変わるだけ
たった、それだけ
頬を濡らし、微笑みながら冷たく横たわる君は
この世のなによりも儚く、美しかった
「ずっと大好きやからね」
ふわ、と頭を撫でる
もう二度と温もりを感じることはできない、大切な存在
大好きやで、って何回も呟く
もう、届かないけれど
コメント
1件
初コメ失礼致します!! めっちゃ切なくて、でもどこか温かみを感じられる主さんのストーリーなんかグサッと刺さりました😭 とにかくめっちゃ好きです!!