嫌いだったあいつ
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少し人が増えてきた。みんなが登校する時間。いつもならこのくらいに登校している。
さて、どうするか。
人が増えてきたというのにきんときは俺の席から離れようとしない。
いつもきんときに話しかけている人も、今日はさすがに話しかけずにこちらを見てくる。
きっと俺がいるから話しかけづらいのだろう。
「……ねぇ、友達と話さなくていいの?」
kn「いいよ、スマイルといる」
「いや、いいよとかじゃなくて…」
kn「俺と一緒にいるのそんなに嫌?」
「………居ていいよ」
彼はクスっと笑った。
周りは全員『こんなやつといて笑うんだ』みたいな目で見てくる。
そりゃそうだ。
「きんとき」
kn「ッな、なに?」
「…なんで驚いてんの?」
kn「いや、名前呼ばれるの初めてだし、」
「たしかにそうだったな」
kn「うん……で、どうしたの?」
「ちょっと来てくれない?」
kn「いいけど、?」
困惑しながら了承する彼の手を掴み、大勢がいる中教室を飛び出た。
kn「どこいくの…?」
「誰もいないところ」
空き教室。この教室なら誰も来ないだろう。
こんなに彼のことを考えているなんて、もう嫌いだったあいつは消えたのかな。
なら良かった。
「きんとき」
kn「、うん」
「好きだよ」
そう言うと彼は驚いた顔で
kn「本当に?」
と聞き返す。
「本当だよ」
と返すと、
彼は抱きついてくれた。息ができないくらいに強く。
やっと消えてくれた。
俺の嫌いな人格。なんでも否定してしまうし、素直になれない……ちょっと面倒な性格。
これからは素の自分で生きていこう。
「教室戻る?」
kn「まだ戻りたくない」
「そっか」
他愛ない話しかしていなかった2人だけど、もう愛しかない。
少し経って抱きつくのをやめた彼の顔は少し頬を染めていた。
「……ふーん」
kn「やめて!!恥ずかしい……」
そんなに照れてる顔を見られたくなかったのか、とても恥ずかしがっている。
kn「…HR始まっちゃうから戻る」
「そうだな、w」
前まではお互い手や手首を掴んでいたけど、もう今では恋人繋ぎをしている。
誰にも見られないことを願いながら。
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わー!!!あとがきです!!
ちょっと無理やり感あるけど終わりです!!
ここまで読んでくれた方、すたーちゃん、ありがとうございましたー!!
「嫌いだったあいつ」っていうのはsmさん目線のknさんではなく、smさんの人格だったという訳です……
やはり恋は人を変えてしまうのです…😌💗
人格バイバイ!!両思い!!
ハッピーエンドしか書けないのでめちゃハッピーで終わりました!
意外と連載もいけるなぁと思ったので連載書こうかなと思います!!
バットエンド挑戦してみようかなと!
だいたいストーリーは思いついてるので次作もお楽しみに……✨
コメント
4件
完結おめでとうッ!!あと、最高な作品を見せてくれてありがとう!! 「嫌いだったあいつ」はsmさんの中の人格なのか…ッ、!すっごい設定とか、ストーリーがしっかりしてて好きっ!! 改めて、コンテストに参加してくれてありがと~ッッ!!✨