※先輩後輩
※学パロ
ついにknさん視点
好きな後輩がいる。
たまたま一度サッカー部の見学に来ていて、その時に一目惚れしてしまった。
小柄で、女みたいで、綺麗な目はボーッとしてて守りたくなるし、性格もツンデレで可愛くて、たまにデレるのがほんとに愛おしくて、とにかくどんな女よりも大好きで。
最初はどうやって距離縮めようか迷ったけど、俺には知名度も名誉もあるし簡単だった。とにかく朝一緒に登校するくらいには仲良い……はず。
できるだけ話題を作ろうと思ってその人が好きなこととか調べ上げた。……まぁ、俺にかかれば簡単やし?ストーカーとかそんなんやないで。多分。まだ大丈夫。
それでゲームが好きってことが分かって、好きなゲームジャンルで次にその人が買いそうなゲームをやりこんだ。案の定作戦はうまくいって、1人のネッ友としても関係を深めた。
ネットの時は頼ってくれて「先輩」って可愛く呼んでくれて……あ、「クソ先輩」って呼ばれるのも好きやで?リアルとは違うところがあってほんとに可愛い。リアルではツンツンしてるけどネットの時は声質がどこか柔らかくて褒めたらめっちゃ照れてくれる。可愛い。好き。(以下略)
とにかく、全てが上手くいって、良い方向に進んでいる。やっぱ俺人生勝ち組やなっ!!
そして……遅くなったけど水色髪のぐるぐる眼鏡のお陰で俺がネットでも繋がってるということを気づいてくれた。これはもう確定演出やろ。
俺が恋愛相談をした時、マイク越しでも少し声が掠れていたから多分嫉妬とかしてくれてたんやろうな!というか俺の存在でめっちゃ悩んでくれるの可愛すぎやろ。はい、もう好き。
あーあ、さっさと俺のもんにならんかな〜……ここまで頑張ったんやし!!
俺は今日も上機嫌で大好きな後輩……ショッピの元へと向かう。
家近いし俺が早く準備しておけばいつショッピが家を出たって追いつける。ま、サッカー部エースっていう肩書き持ってるし?
適当にそんなことを考えながら、家から出てきたショッピに声をかける。
kn「あっ!ショッピ!!!」
syp「せんぱ……っ!?」
ショッピは驚いたように目を見開く。その目はどこか腫れていて、痛々しい。
そ〜やもんな?昨日あんなことあったんやもんな?俺に好きな人がいるっていう事実だけで泣いてくれたん?あぁ〜もぉ〜ほんとかわええなぁ〜お前ってやつは!!!今すぐ頭をわしゃわしゃ撫でて抱きしめてやりたいほんっと可愛い。
kn「どーしたん、!?目ぇ赤いやん」
syp「ぃや……なんもないっすよ」
俺はわざと心配するかのようにショッピを見つめる。けど、今日の本題はここじゃない。
kn「あっ!せや!!ショッピにさ、言いたいことあるんよ」
ショッピの目から、光が消える。やめてくれ、と言わんばかりにショッピの表情は歪む。
kn「俺な、……好きな奴おんのよ」
ショッピの顔は俯いて、目を合わせてくれなくなる。
syp「……そうっ、すか」
kn「な、告った方が良いと思う?」
自転車を手で押しながら、ショッピは掠れた声で俺に言う。
syp「……先輩が告って、振る人なんていないやないんすか」
kn「え〜、そう?」
syp「だって人気者やないすか」
ヘルメットのせいで顔は見えないが、嫉妬心からか、いつも以上に刺々しい声。
どうしよ、ここでもう告る?……いや、まだ早いか。
kn「前から好きな奴でさ〜、めっちゃ可愛いねん」
syp「……そうっすか」
kn「ショッピくんはおらんの?好きな人とか」
え、というようにこちらに顔を上げる。
syp「ワイが?」
kn「おん」
syp「……んな、どうでも良くないすか」
kn「え、おるん?」
syp「ぃやっ!!!」
ショッピは目をぐるぐるとさせて小さく唸る。
syp「……分かりません」
kn「分からんの?」
syp「……いや……なんもないです。いませんよ、そんな」
kn「……ふーん、」
ショッピは再び俯いて自転車を押し始める。
kn「んじゃ今日の放課後にでも告ろっかな〜」
syp「……良かったっすね」
ショッピは否定することなく、ただ覇気のない声で呟いた。
【放課後】
sha「うわ〜、女装とか何年ぶりやねん」
茶髪ショートカットの豚のヘアピンをつけた……女、みたいな男。
実際、俺らが初めて会った時には女の格好してたし、(※♤ 参照(下に書いてあります)) 男より女の制服が似合う。ロボロ経由で今回は告白役としてシャオロンに来てもらった。
sha「にしても、シッマかなり有名人やで?」
kn「え」
sha「俺の学校でも有名やもん!w」
kn「え、マジ」
sha「大マジのマジよ」
シャオロンは他校生なので校内に入れないため、正門の近くで2人で話をする。周りから見れば楽しそうに話してる俺とどっかの女やし、ムードは完璧。実際、遠くの方で騒いでんの聞こえるし。
sha「なんで呼び出したん?俺のこと」
kn「本命を嫉妬させるため」
sha「ぇ〜……シッマってそんなタイプなん」
シャオロンはサイテー、とふざけるようにからかいクスクスと笑う。
sha「好きな人には好きって言われた方が嬉しいで?」
kn「嫉妬してくれんのも嬉しいやろ?」
sha「……否定できんのムカつくわぁ、w」
シャオロンは久しぶりに会ったにも関わらずケラケラと笑い、思った以上に心を解いてくれている。
sha「あんまいじめんなよ?w」
kn「分かってる分かってる」
sha「ほんまに〜?」
風が吹き、シャオロンの髪が揺れる。慣れたように垂れた髪を耳にかけ、ニマっ、と笑う。
sha「まっ!片思い同士、頑張ろうなっ!!!」
kn「……なんや、仲間かよ」
sha「んへへ」
照れたように笑うその姿は、女に見えてもおかしくはなかった。
kn「……お前ならいけるんちゃう?」
sha「いや、シッマにも同じこと言えるけどね。人気者がよぉ?」
やっぱり、この煽り強い性格は変わっていない。
sha「あっ!そろそろ行くわ〜!!」
kn「おん!ありがと!!!」
大きく手を振るシャオロンに小さく振り返した後後ろを見ると、女共がキャーキャーと叫び、何人か同じクラスの奴らがこっちに近づいてくるのが分かる。あ、そっか。俺が女と話すことなんて全くないもんな。そりゃ騒がれるわけや。
そしてそんな中、ショッピの姿が確認できた。あー、ここから朝一緒に登校とかせんなったらどうなるんやろ??どんだけ壊れてくれるんかな????
遠くの方で裏門から逃げるように帰る大好きな人を見つめながら、小さく達成感に浸った。
※♤
過去連載物(完結済み)『学年一の美少女は男の子』の世界線と無理矢理同じにしました。タイトルからも分かるようにshaちゃんは女装して学校に通っていたのですが、女装しないといけない原因であった毒親から離れrbrと同居するとなった際に学校は転校したので、shaちゃんは kn達の学校には入れません。元生徒、って感じです。気になる方はチェックしてみてください(サラッと宣伝)
ついにknさん視点ということで!!書くの楽しすぎて草生える。これですよこれ!!!主の性癖です!!!!
knさんのsypくんを語るシーンが1番書きやすかったです(())
閲覧ありがとうございましたーっ!
コメント
5件
うっわー、!!!さいっこう、、、!! knさん、まじヤバすぎですね、笑 先輩後輩かなり好きなんで、まじありがたいです!
めっちゃ分かります!!!!!!!!!!! しかも世界線同じにしてくれるなんて嬉しすぎますよ( ◜ω◝ )( ◜ω◝ )( ◜ω◝ ) あれ、knさんって案外Sですか?w ほんとこの連載好きすぎます!! 次回がめっちゃ楽しみです!!!!!!!!