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何時も通りで変わらない日々をずっと送っていくと思っていた 。 朝起きたら職場へ行って , ヘトヘトになるまで仕事をして家に帰って , 風呂入ってご飯食べて , 寝ての繰り返しだと思っていた
ある朝何時ものように寝て起きるとそこには見慣れた光景では無く , 赤と黒ばかり配色された空間にいた 。 足元には血が , 鼻に ツン と血の匂いがして顔を顰めたのは覚えている 。 そして目の前には数人の男達がいて , 此方を見ていた 。
急に見慣れない光景に見知らぬ男達 , そこら中には血が , この血は誰のだろう , なんて思うと鳥肌だけではなく吐き気も催した 。 怖さと驚き , 不安から倒れるように私は尻もちをついた 。
尻もちをついた状態で , 腕は後ろで体を抑え 。 暫く困惑の眼差しで彼らを見ていると , その中のうち1人が口を開いた 。 そして放った言葉は誰もが驚く言葉だった 。
『 お前は我々の心を奪った罪で地獄行きだ 』
と 。 どん底の海に落とされた気分だった 。
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意味が分からない , 地獄行き ? 何故 , 否罪はわかっている と言うより知っている 。 だがその意味が分からない 何だ心を奪った罪って 。 そんな事で私は地獄に行くのか 。 嫌すぎるだろう 。 之は悪い夢なのでは無いのか
と云う思考を巡らせる 。 無駄なんて痛い程分かっているが 家に帰らせてくれ と何度も強く願った 。 ただ生きていただけ , 何処に彼等を の心を奪ったシーンがあったんだ 。
彼等が遠くで何かを説明しているのがわかった 。 でも , 声が小さすぎて聞こえない 。 目の前が真っ白でよく分からなくて , 何が何でもう頭の中はぐちゃぐちゃで 。 「?」が浮かび上がっていた 。
説明し終えたのか小さく聞こえない程の声は止んだ 。 彼等が手招きをし , 少ししてから私に背を向け歩き出したのを何が何か分からない儘彼等の後ろをついて行った 。 歩く途中は何も話さずただただ今の状況を整理していた
朝起きたら地獄にいて , 罪は彼らの心を私が奪った , これまでは分かっている 。 でも何か , 知らないといけないことがあるような 。 ぐちゃぐちゃな文を頭に浮かべ , 考えに考える 。
やっと考えが尽き , 冷静になれれば辺りを見渡す 。 そこには誰もいなかった 。 彼らも地獄行きになった他の人間も 。 辺りはシンと静まり返り , その静けさが逆に恐怖だった
どうしようか頭を悩ませていた時 , 身体中に中る縄 。 その縄は火傷では済まない程の熱さが篭っていた 。 ここで気付いた 。 私は今 裸 という事に 。 今まで気付かなかった , 沢山の衝撃の出来事で頭がパニクっていたのだろう 。 気付かない何て可笑しい 。
裸 , という事は素肌 。 素肌でその熱さを感じるのはとても辛かった 。 苦しかった 。 痛いなんて言葉じゃ表せないほどに 。 縄は私の体を逃がさないように巻いた 。 身体中激痛に襲われ頬に大粒の涙が溢れた 。
痛い 痛い 苦しい 助けて
と痛みにもがき , 少し離れた場所でこちらを見る彼らに助けを求めた 。 が , 彼らは私を助けようとせず , それどころか愛おしい物を見る様な目をしていた 。
その目はとても狂っていた 。 人が痛がっているところを , それを愛おしそうに見つめるのだから 。 私は彼らに恐怖を覚えた 。 怖かった 。 助けもせず愛おしそうにこちらを見る彼等が 。
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