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大賀視点
僕は人間だ。
でも、やっぱり海は落ち着く、
僕は、海から生まれた。
いままで、親には大切にされなかったが
海になによりも助けられた。
そこで出会った君と。
僕の一夏の恋の物語。
「ねえ」
『、!?…だれ?』
「一人なら、私と遊ばない?」
『いいの?』
「うん。私、夏目鈴架。すずかって呼んでね」
『僕、海代大賀。たいがって、呼んで欲しい。』
「何して遊ぶ?」
『貝殻集めする?』
「いいね。私、得意だよ?」
『そうなんだ。じゃあ、勝負する?』
「そうね。じゃあ、よーい?」
『すたーと。』
僕達は毎日のように遊んだ。
でも、ある日から、鈴架が来なくなった
僕は毎日探した。
嵐でも、雨でも、雪でも
この日は津波だった。
『すずかー?すずかー?どこー?』
波がいきなり押し寄せてきて、僕は溺れた。
「大賀!!」
でも、そのとき、すずかが見えたんだ
すずかが助けてくれた。
鈴架視点
私は人魚だ。
人魚には決まりがあって、
人間に触れてはいけない。
私は好奇心で人間の男の子に話しかけて
毎日のように遊んだ。
でも、それがお母様にバレて、
外に出られなくなった。
でも、大賀の声が聞こえて、
兵士たちの目を盗んで
外へ出た。
外は津波で多荒れ
その中、私の名前を呼びながら
私を探す大賀がいた。
津波がいっきに大賀に押し寄せた。
いつの間にか手が出ていた。
「大賀!!」
大賀を安全なところにに引き上げた途端、
私の手が、透け始めた
「私、消えちゃうんだな。」
幼い私でも理解ができた。
どうせ最後ならと
大賀のほっぺたにちゅっと口づけを。
私は大賀を守って消えるなら、
嬉しい気持ちで私の体は消えていった。
大賀視点
引き上げられた感覚がある、
喉に塩水が引っかかって声がでないし
目も痛くて開けられない。
ふと。感覚を研ぎ澄ますと
「私、消えちゃうんだな」
というすずかの声と共に、
ほっぺたに、優しいリップ音。
『あぁ、すずかだ。』
すぐにわかった。
でも、そのあと、すずかの僕に触れていた手、
体温、全てが消えてしまった
今度は、同じ人種で、幸せに永遠と生きられますように。