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遥か昔、ある身分が生まれた
“黒”という種族である
感情的になったり戦闘態勢になったりしたら出てくる”尻尾”
その存在は皆からすれば醜く、恐ろしいものであった
そこで白の代表がこう提案した
〖貴方達の国と私達の国を分けて暮らしましょう〗
〖互いの領地に入らず、平和に生きましょう〗
その条約は白の皆は手を取り喜んだ
黒の民はその提案に応じた…いや、応じなければいけなかった
圧倒的に黒の方が悪と決められたからだ
この条約が後の”白黒条約”である
その中でも唯一、どちらの種族でも入れる場所があった
その名は《狭間》
その狭間を支えているのは”情報屋”
私の部署である
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私は月川 夢羽
高二で普通のJKだ
”情報屋”という事以外では
なんで私が”情報屋”になったのか
事は2ヶ月前のあの日
私は出会ってしまったのだ…彼らに
〜2ヶ月前〜
学校帰り、私は喫茶店に来ていた
ここのコーヒーは微糖で私のためにあると言ってもいいくらい私好みの味だ
カランコロン
「今日も来たのかい、夢羽ちゃん」
ドアを開けるとカウンターから声が聞こえた
この喫茶店のマスターこと私の祖母だ
みんなの相談にも乗ってくれていて別名「聞き手のおばちゃん」とも呼ばれているらしい
私はカウンター席の端っこに座ると祖母はハァとため息をつく
「また、悩み事かい?」
「うん…。最近、ずっと変な夢を見るの」
そう、私は夢見が悪いことが悩みで、ここ最近ろくに寝ていない
ずっと”誰か”が何かを言っているような…その”誰か”は見たことがあるような…
そのモヤが無くならずに悩んでいる
「そうねぇ…、”情報屋”に相談してみたらどうだい?」
「情報屋?聞いたことないけど…」
祖母いわく、その情報屋というのは情報を調べたり、もの探しをしたり…まぁなんでもするという
”そのまんまだなぁ…”と思いつつ行ってみるよと祖母に告げる
書いてもらった地図を見ながらその情報屋に行ってみようと、立ち上がる
「そうそう、その情報屋は”狭間”にあるから気をつけるんだよ」
狭間…聞いたことはあるが行ったことがない
私が産まれる前に狭間で問題があったらしく今は誰も近づかない
手の震えをカーディガンで隠すと早歩きで狭間にある情報屋に向かった…