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甘々

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甘々

4 - 罰ゲームは犬になる (逆ver)

♥

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2024年06月06日

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「…最悪だぁ」


「おやおや、まちこさん?アレだけ言っといてこのザマですかぁ?」

「うざ過ぎるッ…!」


遡ること三十分前。

私達は罰ゲームを賭けた真剣衰弱をしていた。

結果は惨敗、笑えない。

恋人であるせんせーは全く持って容赦せず、私は無様に負けたわけだ。

「あ~もう何?早く決めて」

「いや辛辣すぎやろ」

俺だって頑張ったんだから、とぶつぶつ文句を垂れるせんせーを横目で睨む。

そんなところで頑張らないで欲しい。


「何でも、って言ってたよな」

「…気のせいじゃない?」

せんせーはにやりと笑ってこちらを見た。

絶対碌でもないことに決まってる。


「俺、やってみたいことあるんやけど」

ペットプレイって知ってる?


知ってるも何も、BLや二次創作で大変人気のあるコンテンツ。

そんなの私が出来るわけがない。

「っ、考え直して」

「ダ〜メ」

とろりと瞳を溶かしたせんせーが、優しく梳くように髪を撫でる。

「自分から言い出したんやから、責任持ってやらんと」


先に寝室行ってて、と部屋を出た彼に不安しかない。

それも久しぶりのせんせーとの…

私は内心嫌だと思いながらも、のろのろと寝室へ向かった。









「やだやだやだ…っ!」


「暴れんなって、ほら」

犬耳のカチューシャは分かる。

でも首輪はダメだ。

「せんせー昔犬飼ってたって言ってたよね!?犬用のなんて着けないからね!?!」

良かった、良い口実が出来たとほくそ笑む私に、せんせーはいい笑顔で言い放った。


「ああ、これまちこちゃん用に新しく買ったやつやから大丈夫」

わたし用ってなに!?!」


恐る恐る触れればなんと、リードを引っ張ると締め付けられるタイプのものだった。

これ絶対SMプレイのやつだよね???

「ほらほら、渋ってると長くなるから」

すぽりとカチューシャを嵌められ、私は不服ながらも首輪をつけた。


「めちゃめちゃ似合っとるで」

せんせーが愛おしそうに甘く言った。

「もう、さっさと終わらせよ…ん゛っ」

急に首を締められ、四つん這いのような格好になってしまう。

「すっごいいい眺めだわ」


くそ、調子乗りやがって。

そう思いながらも身体は素直に羞恥を感じ、目に涙が滲む。

そんな私を見て、さすがに可哀想に思ったのかせんせーはある提案をした。

「まぁシラフじゃ恥ずいやろ。一旦酒入れる?」

「っ、お願い…」


頷いたせんせーがリビングから持ってきたのは、私の買った缶ビールだった。

カシュッとプルタブを引く音が響く。

「え、っなにしてんの、!?」

せんせーは自身の片手を皿の形にすると、そこへアルコールを流し勝ち誇ったように笑った。


「犬はコップ使わんやろ?」

最悪だ。

これは騙されたと言っても過言ではない。

言わなければよかったと後悔しても時すでに遅し。


意を決して低い位置にある手に近づいた。

舌を出して、ちろちろと舐めるように飲み込む。

舌先が彼の手に触れた。

それを上からせんせーが見つめているのが分かった。


これっぽっちで羞恥がなくなるはずないが、これ以上は耐えられない。

「も、いらない…」

「そぉ?」

まだ飲んでいいのに、とぼやくせんせーへいつか絶対に復讐することを誓った。

コトリとベッドのサイドテーブルに缶を置き、せんせーが私に向き直る。


「じゃあまちこちゃん、服脱いで」

「えっ…」


普段はお互いが盛り上がり、暗い部屋なおかつ羞恥が少なくなってきた頃にせんせーが脱がすのだ。

「下着はそのままでえーから。それとも脱がして欲しい?」

「っ、だって電気、」

「犬なんでしょ?」


完全に折れる気がないせんせーを前に、私は震える手でボタンを外す。

その間も静かに見つめているせんせーに、視姦されているようで身体が疼いた。

最近、どうにも自分がMになっている気がする。


これも全部しろせんせーのせいだ。


「恥ずかしい?」

脱ぎ終わった私に、彼が優しく言った。

「わ、かってるくせに…」

ぎろりと睨むがそんな視線をものともせず、彼は私に手を差し出す。


「まちこちゃん、お手」

「…っ」

声にならない声で非難するが、彼は笑っているだけだった。

「…わん」

黙って手を乗せればもう片方で頭を撫でられ る。

せんせーが服を着ているせいで、ひとりだけ下着の状態が恥ずかしくて仕方がない。


「キスして」


私からキスしたことがないのを根に持っているのか、射抜くようにこちらを見ながらせんせーが言った。

ゆっくりと彼に近づき、唇を軽く重ねる。

「…違うだろ」

「っ、」

不満そうにリードを引っ張られ、私は羞恥で滲む視界でもう一度せんせーに口づけた。


薄く開いた唇に舌を捩じ込む。

それでも、経験がなさすぎて小さく舌を動かすことしか出来なかった。

「んっ、」

突然ぬるりと舌が入り込んだ。

器用に上顎を撫で、柔いところをじわじわと攻めたてられる。

いつもより激しいキスに、思わずせんせーの胸板を押す。


「っは、長いから…ぐ、っ!?」

ジャラと鎖の音が鳴ると同時に首が締まる。

「犬は喋らんやろ。まぁどうしてもって言うなら、なんて言うか分かるよな?」

がしりと片手で顎を掴まれ、無理矢理目線を合わせられる。

羞恥で顔が熱い。

「ぁ、やめてくだ、さい…ご、ご主人様ぁ」

きゅう、とせんせーの瞳が細められた。

これはマズイと思う間もなく、押し倒される。


「ごめん、俺これ我慢できんわ…!」

くっっそ興奮する。


いつもより乱暴な手つきのせんせーが、私にそう言った。




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コメント

2

ユーザー

リクエストに応えていただけるなんてとても嬉しいです!! ほんとにありがとうございます!

ユーザー

逆バージョンも書いてくれるの天才です。

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