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この思い

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この思い

第1話 - この思い

1,671

2025年01月27日

#iris

#BL

#水桃

翠柳@150人いくまで低浮上

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翠柳@150人いくまで低浮上

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今日は卒業式。好きな人に告白する最後のチャンス。

告白する場所はもう決めている。君と出会った桜の木の下。俺は息を吸い込んだ後、心を決め、好きな人の名前を呼んだ。

「いむ！」

「ん？ないちゃんどうかした？」

俺が呼ぶとふわふわ髪を靡かせ、振り向くいむ。水色から紫色のグラデーションになっている髪にサファイアような綺麗な目。

「卒業式が終わったら伝えたい事があるから桜の木下に来てほしい、！」

「？う、うん、分かった？」

よく分からなそうに了承するいむ。本当に分かってるのかなぁ、。まぁ、いいや。

「じゃ、また後で！」

よく分からないという風に首を傾げているいむに手を振り、俺は一足先に体育館に向かった。

『これにて第〇〇回卒業式を終わります』

終わりの挨拶と共に生徒達が卒業ブローチを揺らしながら外へ駆け出して行く。ここでの学校生活はこれで終わったんだ、。告白の事を思い出し、心臓がバクバクする。ちゃんと思いが伝えられるかな、。緊張で背中に冷や汗が伝う。今日が最後のチャンス。絶対に後悔しないようにしないと。俺は心を決め、約束の場所に向かった。

約束の場所に着くと、いむは桜を眺めていた。何処か懐かしそうに。

「ｯ、いむ！お待たせ！」

「あ、ないちゃん！」

「来てくれたんだ、」

「笑、当たり前じゃん。呼び出すってことは凄く大事な用事でしょ？それより、伝えたいことって？」

じっと見つめられ、心臓が思わずﾄﾞｷｯとする。

「俺、いむのことが好き、」

「えっ、？」

そう言うと君は目を見開き驚いたように俺の顔を見た。そんな顔を見て俺は胸が苦しくなった。やっぱり、ダメ、だよねｯ。同性だし、友達、だしｯ、っ、泣きそう、。

「っ、ごめんｯ、迷惑だって分かってるけどｯ、伝えたかったのｯ、本当にごめんｯ」

目からから次々と涙が溢れ、顔と制服を濡らしていく。

「、、も、」

泣き出す俺にいむが何かを呟く。

「え？」

なんて言ったんだろ、？よく聞こえない。もう一度聞き返そうとした時風が吹き桜が舞う。俺はびっくりして思わず強く目を瞑った。すると、唇に暖かい感触が触れた。キス、をされたのだと気がつくのにそう時間はかからなかった。驚き目を開けると君の顔がすぐ近くにあった。

「僕も好きだよ」

そう言って優しく笑いかけながら俺の目の端にある涙を拭う君。頬が赤くなるのが自分でも分かる。

「え、、？嫌じゃないの、、？」

「嫌なわけないでしょ」

「だっていむ驚いた顔してた、、」

「当たり前じゃん。誰だって好きな人に告白されたら驚くでしょ」

「す、好きな人、、//」

あまりにもストレートな言葉に更に頬が赤くなる。

「、本当は僕から言いたかったんだけどね」

突然、いむが俺の手を取り、地面に跪く。

「じゃあ改めて、、僕と付き合ってくれませんか、？」

いむそう言って俺の手の甲にそっとキスをした。

「はいｯ、こんな俺でも良ければｯ、」

プロポーズ地味た告白は、何処か恥ずかしくて嬉しくて、。また涙が溢れ出てしまう。

「笑、もう泣かないの、。笑ってる方が可愛いよ」

「うんｯ、、」

「絶対幸せにするよ」

いむは甘い言葉と共にもう一度俺の唇にキスを落とした。

「ふっ、懐かしいなぁ、」

アルバムを捲りながらあの時の事を思い出し、思わず笑みが漏れる。

「？ないちゃんどうしたの？」

「んー？何でもないよ笑」

昔の時の様に首を傾げるいむが面白くて苦笑してしまう。この出来事から数年後今俺の隣にはいむ。薬指には指輪がはまっている。

「、、ないちゃん愛してるよ」

苦笑している俺の頬にキスをするいむ。

「、俺も、//」

自分も、そう言い俺もいむの頬にキスをする。俺は今世界一幸せだ。