Side. 赤
誰かの声で目を覚ます 。
目を開けるとそこには 、俺の首を両手でゆるく持ちながら叫んでいる兄の姿があった 。
最後の記憶は俺が過呼吸になってしまったこと 。
また迷惑かけちゃったなぁ、と思いながら青兄の話をまじまじと聞く 。
「 こいつのせい 、こいつのせい 」
と何度も連呼する 。
やっぱり青兄にとって俺の存在は邪魔でしかない 。
申し訳ないという気持ちで胸がいっぱいで 。
過呼吸になりそうだったけど 、
ここでなったら一生青兄と仲良くすることができない 、そんな予感がした 。
桃兄が心配そうに俺を見つめながら青兄に
声をかける 。
そんな桃兄の優しさを無視しながらぶつぶつと呟いている青兄 。
上手く状況が掴めなくて混乱していると 、
2階から紫兄がきた 。
紫「 どうしたの 、って 、えッ 、? 」
「 .. 青 .. ちゃん ? 」
青 「 うあ”あ”あ”ぁ”ッ”ッ” 泣泣 」
「 ひゅッ 、かひゅッ、うぁ”ッ 泣 」
「 おまえなんか嫌いッ 、泣 」
「 大嫌いッ 泣 」
泣き叫ぶ兄 。
そんな兄を目の前にして何も出来ない俺 。
慌てる長男 。
顔を歪める次男 。
その瞬間 、目の前にいた兄が突然消えた 。