短編集
「君色の金木犀」
nk×kr 学パロ
【👓視点】
9月下旬。金木犀の花が咲き乱れる頃。高校3年生の俺らは進路を決めつつある。
🐼 「俺、医者になろうと思う。」
絶賛片思い中の相手、nakamuがそう言った。
👓 「え、いや…nakamuがなれる訳ねーじゃん。笑」
少し言い過ぎただろうか。まぁ、俺が目指すのは問題ないのだが”あの”文系のnakamuだぞ…笑
🐼 「いや!そんな否定しなくても良いじゃん!なんかちゃんとした理由あるのかよ!?」
👓 「え、nakamu文系じゃん…」
🐼 「うぐ、…異議なし、」
👓 「それに、あっ…///」
🐼 「何だよ……」
言える訳ねぇだろ…ずっと一緒にいて欲しいなんて。同じ進路に行きたいなんて。
🐼 「じゃー、約束!」
👓 「何……」
🐼 「卒業して俺が医者になる。から金木犀が咲くこの季節まで、此処でまた会おう」
👓 「随分ロマンチストだな…笑」
🐼 「うるせぇ」
「で、医者になれると思う俺と、なれないと思うきりやん。予想が当たらなかった奴が当たった奴になんでも言うことを聞く。どぉ?」
👓 「…乗った。」
どうせ医者になれないだろうし、この際nakamuに告白するチャンスに変えよう。
🐼 「じゃあそれまで、ネタバレなし!卒業したら進路別れるだろうし連絡先消して、覚えてたらここに来る!」
👓 「nakamu絶対忘れるやん笑」
🐼 「うるさい!!ま、約束な?」
適当な返事を返しつつ、nakamuの指が引きちぎれるくらい強く指切りした。
お前の話聞いた頃から俺の進路は医師事務作業補助者に変わった。
【🐼視点】
時は流れ社会人。都会に出て、コンクリートを這い蹲るかの様に働く。
俺は夢に見た医者になれた。
🐼 「はぁ…仕事仕事ッ」
学生の頃の俺は何を考えてたんだよ…社会人結構辛いぞ…?
学生の頃は勉強を好きな人教えて貰って………って
勉強も楽しくないか…
好きな人……誰だっけ、
こころにぽっかり穴が空いているような…
思い出したい。好きな匂い…
“金木犀の優しい匂い”
「君色の金木犀」 前編 ~完~
後編もガンバリマス……モチベを…