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拝啓17歳の君へ_。

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拝啓17歳の君へ_。

1 - 第一章

♥

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2022年10月11日

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それは蝉の鳴き声がひどく煩い季節だった。







「おはよー!」

元気に挨拶するこの子は僕の想い人だ。

外は桜の花弁が舞っているのが季節を春だと思わせてくれるほど肌寒かった。

窓の外を眺めていると、僕の想い人が声をかけてきた。

「おはよう。今日いつもより寒くない?」

手を擦りながら上目遣いで見てくる姿はとても愛しい。

「そうだよね。マフラー着けて行こうか迷った。」

冗談交じりに言うと少し天然な彼女は真に受けてしまったらしく、少し__いや、結構引き気味だった。それはそうだろう。肌寒いといっても天気予報では23℃とマフラーを着ける程の気温ではなかったからだ。

「冗談だよ。」というと安心したらしく、顔に手を当てながら笑っていた。仕草一つ一つが可愛らしい。早く僕の物にならないかな_。    なんて夢見たいなことを考えながら想い人と話していると、クラスの雰囲気が一転して暗くなった_。

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