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2 - アイがアイじゃなくなった日

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2025年03月26日

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そんな最低な兄が、ゲームセンターの帰りに行方不明になった。現場は見ていないが、あの兄のことだからトラブルに巻き込まれたのだろう。死んだのかもしれない。兄のいない生活は、まったく支障がなく、むしろ快適だった。

〜1ヶ月後〜

僕の平穏は、隣人である料理人の青年によって破られた。

「ランさん!ランさん!アイさんが!」

アイの名前が聞こえ、僕は走った。あんな兄でもたった一人の家族だ。そして僕の_の人だ。

「アイさんが、店の前で倒れているんです。気を失っています。暴行を受けた跡があります。ランさん、アイさんは行方不明になっていたのですか?」

アイが1ヶ月も行方不明になったことに、僕しか気が付かない。かわいそうなアイ…

僕は沈痛な面持ちで首を振った。

「アイ…」

隣人の青年、東海 耀はかなり冷静なようだ。

「話は後にしましょう。困惑することも多いと思うので。回復したアイさんに聞きましょう。」

耀はフランス料理店をやっている。僕にはとても高くて手が出せないが、耀は振る舞ってくれるようだ。

「キッシュかガレット、どちらがいいですか?」

「…どちらでも…」

アイを椅子に倒すように寝かせる。耀の店は一度、大手のグループに取られそうになったこともあるとか。

耀の手が踊るように動き、調理してくれる。

「…だあれ?」

…?耀って、子供いないはずだけど…

「…ねっ…ねぇ…」

僕の手を引いたのは、アイだった。今までの勝ち気そうな態度は消え、弱々しそうだ。心なしか雰囲気が変わっている気がする。

「アイっ!良かったっ!」

「…あい…?」

アイは記憶を失っていた。

「あい?おにいさん、あい?」

僕はかなりのショックを受けた。

「何言ってるの?アイがアイでしょう…?」

アイはアイじゃなくなった。

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