学校帰り、近道で人気が少なく薄暗い場所をよく通ってる
『はぁ……寒い』
季節は冬、雪が積もり吐いた息が白くなる
早く家に帰って暖房に当たりたくていつものように近道を通る
曲がり角を曲がると、白い雪が赤色に染まっていて、倒れている男の人から血が出てる
『……ッへ?』
ドクン、ドクンと心臓が煩く鼓動する
顔を熱くなり息が荒くなる。
まるで時間が止まったかのように錯覚するが
バン、という音で目が覚めた
『あ…ッ!』
逃げないと…!!
『ッ…はぁ、はぁ』
ここまで来たら…追いつかれないよね?
『はぁ〜……』
壁にもたれ掛かる。
ドクドクと心臓がうるさい
『あ〜…ッはは♡』
思い出しただけでも興奮する。
『はぁ…♡今日のオカズはこれで決まったや』
しばらくオカズには困らなそうだ……
ポタポタと雪が赤色になっていく。
『…あぁ、あの時の銃……だっけ?それが当たったのかな』
自分の頬を指でなぞって見ると血が付いていた
『…自分のじゃ興奮出来ないや』
あ、自覚したら痛くなって来た。
『……早く帰って手当しよ』
仕方ない、今日は遠回りして帰ろ
私が帰り道の方へ向くとバン、という先程も聞いたことがある音が響く
『……へ?』
私は体から力が抜けて倒れてしまう
??「あ〜あ、早く帰ってたら死なずに済んでたのにね…まぁその場合は住所特定して殺すけど」
ズキズキとお腹が痛む。
『イ…っタ』
手をお腹に当てるとベチャ、と手に血が付く
雪が赤色に染みていく、私の血だ。
『……あ』
死ぬ
これ、やばいやつだ。
雪が私の体温を奪っていく
ドクドクとお腹から血が流れていき雪に染みる。
『あ……ッは 』
綺麗な、赤色
??「こんな状況でも笑ってられるんだ……キミ、今から死ぬんだよ?」
『……?』
耳鳴りがして、なんて言ってるか聞こえない
??「……はぁ、まぁいいや」