コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「もう新年か、早いな」
「ですね」
「…居たんだ」
お昼時…皆各々食事をしに行ったり依頼で外に出ていたりしていて、探偵社に残っているのは僕一人だけだと思っていたが違ったらしい。
何時見ても厨二くさい包帯だな、そんなに体に巻き付けて何を隠したいんだか。コイツの事なんて全く興味無いし知りたくもないけど
「少し前に帰ってきたんです。
所で乱歩さんは昼食を食べないんですか?」
「駄菓子食べたんだからそれで良いでしょ」
「駄菓子は食事に入りませんよ」
別にコイツと話すのは嫌いじゃないし態々言わなくても考えている事を読んでくれるから楽で良いけど、こういうちゃんと食事をしたかだの色々言われるのは好きじゃない。言いたい事があるのならハッキリ伝えれば良いのに
「何?」
「…はい?何がですか」
「どうせまた言いたい事でもあるんでしょ 」
「…ぁはは、乱歩さんには隠し事出来ないですね。」
少し困った様に笑いながら太宰が口を開く
「昼食まだなら一緒に食べたいなと思いまして、乱歩さんが良ければですが…」
「何だ、それだけ?別に昼食くらいなら良いよ」
でもコイツと並んで歩いていると兄弟と間違われるんだよな、しかも僕が弟の方。
街の人達にめっちゃ見られるし
「この前、乱歩さんが好きそうな甘味処を見つけたのでそこ行きませんか?」
「あの甘味処気に入ってくれました?」
「善哉も美味しかったしまた1人でも行こうかなって思ってるよ、教えてくれてありがとう」
「いえいえ、どうしても乱歩さんと行きたかったので」
…善哉は食事に入るのか。
入る物と入らない物の違いが分からないな
まあ良いか、兄弟にも間違われてないし誰にも話しかけられてないから。1回誰かに話しかけられたら長いからこのまま探偵社に帰れるといいけど
「あの…!」
「ん…?」
誰だっけこの女性、あー…太宰へのナンパか?
あんな事思った途端にこれとか……
「前にお会いした時に一目惚れして…
江戸川乱歩さん、ですよね…?良ければ連絡先交換したいです!」
「えっ、僕に?」
「あら、乱歩さんにナンパみたいですね」
太宰じゃなくて僕…?ていうか会った事あるっけ、こんな人…
「…乱歩さん?何考えているんですか、真逆じゃないですけど連絡先交換するつもりですか!?」
「いや流石にしないけど。会った記憶ないから誰か考えてただけ」
「あ、じゃあ断るんですね?」
僕からしたら初対面のようなものだし、連絡先交換したって連絡する事無いだろうから意味無いよね。けど断り方が分からないな…こんな事言われるなんて全く無いから
「代わりに断ってよ」
「何でですか!?」
「断り方分からないし、お前の方が経験あるでしょ?」
「えー……まあ私は良いですけど、どんな風に断っても良いですよね?」
「傷付けるような断り方じゃないならどんな風に断ってもいいよ」
本当に断ってくれるんだ。
この人には悪いけど断り方分からないから仕方ない、勇気出して言ってきてくれたんだろうけど
「…この人、私の恋人なので連絡先等はすみません。私が嫉妬に狂ってしまいそうなのでどうか諦めてくれませんか?」
「はっ?」
「あ…恋人さんいるとは知らずごめんなさい…!失礼しました、」
「これで良いですか?」
「ちょっと待て、何先刻の断り方」
「何、とは?」
「お前何で僕の事恋人って言った。」
「え、駄目でした?1番断れるんですよ、あの断り方。」
「他にもあっただろ、それに恋人って…」
恋人だけならまだ良いけど、後のセリフ何…
嫉妬に狂ってしまいそうって、アレいった?絶対いらなかったでしょ
「私、乱歩さんの事好きなのであの人にくらい恋人だと思われたいんですよ」
「はあ…そう。 」
ん…?は、今コイツ好きって言った?
太宰が?僕を??何で?コイツに何かしたか?先刻の人にも太宰にも好かれるような事した覚えないんだけど、
「珍しく驚いた顔ですね、私が好きと言ったからですか?」
「そうだよ…何で僕の事好きに」
「好きに理由なんていりますか?」
「えっ?」
「確かにあった方が良いのかもしれないですけど、私はその理由が無くても乱歩さんの事が好きです。
……でも一つ言うのなら貴方の全てに惹かれたからですかね」
太宰の言っている意味が分からない。
皆どれかに理由を見つけてそれが愛おしく感じるから”好き”なんじゃないの?好きな理由がないって…
「…好きだから何?それを今言ったって事は僕と付き合いたい訳?」
「そうですね。でも今付き合いたい訳じゃないです。」
今じゃないって事はそういう事なんだよ。
本当に好きという訳じゃなくて”もしかしたら”で好きって言ってるだけ…
「乱歩さんに私を深く、多く…知って貰って乱歩さんが私を好きになって下さってから付き合いたいんです、片方だけが好きだとお互い気まずいですし辛いですから。」
「……そう。」
「何だか、言葉も順番も状況も変ですが…乱歩さん、まずは私を知ってくれませんか?私も貴方をもっと知るので」
何…それ、変なの。
好きって言うのもいきなり過ぎるし…でも嫌だとは思わないな、面白そうだし乗ってみるのも良いかもしれない。
「良いよ。太宰を知ってあげる」
✄——————-‐—————–‐——✄
変な終わり方になってしまってすみません!
1日遅れましたが明けましておめでとうございます、今年も投稿頻度遅いですが宜しくお願い致します!!今年もいっぱい太乱描くぞ〜!
もう1つの作品は後少しお待ちくださいませ~
ちなみにこのお話は私が書いている他作品のネタを通常の太乱で設定も少し変え書いたものになります。元のお話は黒太乱でしたがこれは通常世界のお2人です!
それでは次回のお話で!🙌🏻💗
皆様もお正月と冬休み楽しんでくださいませ~!