皆さん。伊豆大島の都市伝説は知っていますか?
今日はそれについてお話させて頂きます。
海に消えた25人の若者たち。
24人は死体が見つかったが1人は死体が見つからないという。
海に沈んだのか。腐敗して海の1部となったのか。または、どこかへ漂流したのか。
1月24日。伊豆大島泉津村ではこの日、あるルールがある。
夜、海を見てはいけない。
昔、海に出た25人の若者たちが海に襲われ死亡したという事件があり、その25人の若者たちは島まで戻ってきて、海を見た人間をさらっていくという。
その若者達の名は別名 海難法師、日忌様。
「紗夜、今日は夜絶対に海見たらダメだかんな。」
『なんでぇ?』
「今日はな、日忌様が来るんだ。」
『ヒイミサマて誰?』
「海の幽霊だ。」
『ヒイミサマは何するんだ?』
「夜海に来た人間をさらっていくんだ」
「だから今日は3時前には帰ってきなさい。」
『はーい』
ヒイミサマってなんだ。
今日何かあるのか。だから早く帰ってこいってことか。家の手伝いとかそこら辺だろう
めんどくさいからかえんないべーだ!
PM2:47
「紗夜ちゃーん!」
『どーしたの?』
「私そろそろ帰らなきゃ」
「おとおさんに怒られる」
『分かったーまたねー!』
「紗夜ちゃんもはやく帰った方がいいよー!」
「今日はヒイミサマって人が来るらしいからー!!」
『わかったー!ありがとー!!』
帰らんけど。
ヒイミサマはいつ来るんだろう。
ヒイミサマは何が好きなんだろう。
そんなことを考えて、海の前で寝そべっているとあっという間に時間はすぎ、どんどん暗くなっていった。
1月なので夜は寒い。寒いのは嫌いだが、ヒイミサマと会えると思うとそんな寒さも嫌いでは無い
ふと、なにか雰囲気がかわり、当たりを見回してみる。
海からたらいに乗った人達が数十人
『ヒイミサマって…あれ、か?』
思わず後ずさりしてしまうほどの重苦しい雰囲気に呼吸の仕方を忘れてしまう
『お、お前らヒイミサマかっ!?』
「ワレラハ汚レタ罪人」
『ざっ罪人?』
「コノ村ニワレラノ仲間ヲ探死二鬼堕」
『仲間?』
「コノ村デ1番高ィ山尼案内死ロ」
『分かった。そのかわり、紗夜と友達になれ!!!』
「トモダチ?」
『案内したら、仲良くしてくれ!』
「いイぞ。」
『よっしゃ着いてこい!!!』
ヒイミサマは優しい。父さんはさらわれるとか言ってたけど、ヒイミサマは優しい雰囲気がある。
ヒイミサマは24人と数が多く、皆若かった。
『こん山だ。』
「有難ゥ。紗夜。」
『友達だからな!!!』
「コノ山ニ、ワレラノ仲間がひる」
『仲間?』
「ワレラハ25人デひとツだ。」
山頂に行くと、ひとつの陰があった。
海の方を向き、うずくまっていた。
「朔。」
「月?」
「迎えに来た。」
皆、生前の顔をしていた。
笑っていて、仲間との再会を喜んでいるよう。
「紗夜、有難う。」
『ヒイミサマ達光ってる!!』
「また、また何時か会える時まで。」
『また会おうな!!!』
ヒイミサマは消えていった。
先程の朔と呼ばれていた男のいた場所には白骨化した死体が残っていた。
私の知っている話はこのくらいです。
長々と失礼致しました
皆様も伊豆大島に行く時は気をつけましょう
おっと、24人の仲間達に呼ばれたので私は失礼致しますね。
え?最後に質問?
なんで白骨化した仲間の死体が山の上にあったか、ですか。
何故でしょうね
ちなみに私たちは村の役人の人を殺し罪人になったんですよ。
それでは。
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24人とあと1人
#萌香のコンテスト
ミステリー部門
Fin
コメント
22件
テラーの中でミステリー部門優勝っす 天才っす
怖くて寝れない
ふぇぇぇ優勝ですね🏆🏆🏆 恥ずかしながら初めてうとちゃんの物語をちゃんと読みました好きです結婚しましょう ミステリー感えげちぃすきぃ 語り手の話し方にとても惹かれました サムネも海で好きだしタイトルの字体とても好み 大好きです愛してます