。
────── りちょ × きゃめ
「 ん ゛ 、っ 、 」
とても眠い。瞼が重い 。
「 おはよう。 」
俺の隣で静かに座るキャメさん。 綺麗な黄緑色の瞳は、 悲しそうに揺れていて。
ポケットに手を突っ込み、反対の手で 紙を持っている
「 ここどこ? キャメさん。 」
妙に頭が冴えている。少しの気持ち悪さと、嫌な予感。
「 どこだろうね。俺が知ってたら 良かったんだけど 」
キャメさんは手元の紙に視線を移す。
────── 字書くのって面倒だから、適当に書くね?? 君達には殺し合いをしてもらいます、自害アリで適当にやってくださーい。
制限時間は10分。破ったら 2人とも 退場させます。 ──────
壁にアラームが設置される。
──────10.00──────
──────09.59──────
目の前には 色々な武器が並ぶ。
理解が出来なかった。
キャメさんは、随分前に起きて読んだんだろう。 だいぶ落ち着いている。
「 出口を探そう、 ? キャメさん 」
「 なかったよ。 」
キャメさんは、なんでこんなに落ち着けているんだろうと。 少しの不信感を抱く。
俺より大人だから?だからといって、
いや、 顔色が悪い。そうか、キャメさんだって怖いんだ。それにしては、落ち着いてるけど 。
──────5.12──────
お互い無言のまま時間が過ぎてしまった。
どうすればいいんだろう。
キャメさんの顔色が、どんどん悪くなっている気がする。 そして、息も荒く 苦しそうに。
「 キャ、 キャメさん 。大丈夫 ? 」
「 あぁ、 大丈夫 大丈夫。 少し考えてただけ 。 」
このままじゃ、死んじゃうよ。2人とも。
キャメさんには死んで欲しくないけど、俺だって死にたくない。こんな時、せんせーとかなら、ちゃんと考えられてたのかな?
俺、やっぱり未熟なんだなぁ。
──────2.33──────
「 そろそろ、かな。 」
キャメさんが口を開いた。 俺が疑問を口にする前に 、 キャメさんの方を見ると。3分ほど前よりかなり 顔色が悪い。
そういえば、キャメさんはなんでずっと手をポケットに入れているんだろう。寒、くもないし。
嫌な予感がした。起きた時にも感じた、悪い、苦しい感覚が。
俺はキャメさんの腕を掴み、ポケットから出した。
「 …… 瓶 … 、? 」
空っぽの瓶。 それを見た瞬間 、嫌な予感は 嫌な想像に変わった。
「 キャメさん 、これ、何 ? 」
お願いだから、思い違いであってくれと。そう、思った 。
でも、そんな甘ったるい考えを、この現実が許してくれる訳もなくて。
「 毒 薬 っていうの かな 。 笑 」
痛々しく笑うキャメさんに、何も言えなかった。 だって、 もう死ぬのを確信しているような、諦めたような。そんな雰囲気を、全身に纏っていた。
「 俺さぁ、 りぃちょくんの事 好きだったよ。 可愛くて、優しくて 。おっちょこちょいで。 守ってあげたくなる。 」
ところどころ 荒い呼吸を紛れさせながら、 微笑んでいる 。
「 キャメさん、? ねぇ、! 俺も好きだったよ。だからやめてよ、今からでも、何とかさぁ、?」
「 もうどうにもならないよ。 」
──────1.00──────
──────00.54──────
どさ
っと。 嫌な 、音が。なって。
キャメさんは モノへと変わり果て。
「 キャメさん、 ねぇ、!お願い、 置いていかないでよ、 」
「 キャメさんの好きが、もし、 恋の感情なら…… 、いつか、あの世でもいいよ。 だから、 お互い気持ち、ちゃんと伝えようね、? 」
。
──────6.56──────
ねぇ、りぃちょくん。ごめんね、俺。
まだ若い、可愛い君に死んで欲しくない
こんな勝手なことをしたら、りぃちょくんは怒るかなぁ、笑
頭が痛い。 苦しい。心臓が痛い 。でももう、どうにもならないから。俺の選択は、間違ってるとも、合ってるとも言えないだろうから。
──────00.54──────
意識が遠のく。あぁ、俺死んじゃうんだ。
まだ若いのに、俺だって。
もうちょっと生きて、 りぃちょくんに、しっかり好きって言いたかったな。
告白とか、年上らしくしてみたかったなぁ。
じゃあね。 なんて、かっこよく言えないね。苦しくて仕方がない。でももう、 楽になってきちゃった。
──────
。
キャメさん 、 俺、頑張るから、
なんて。 頑張って思おうとしても、
涙も、 嗚咽も止まらない。 せめて 貴方にかけないようにと、 少し遠くで 嘔吐して。
ごめんね なんて、 懺悔とともに 叫んだ
──────
どうしても 伝えたかった ポイント
りぃちょ君は目を覚ましてから 疑問形「?」と「キャメさん」をよく言っています!まだ理解できない・したくない状況下で、無意識にキャメさんに助けを求めています。
キャメさんは死の直前まで「りぃちょくん」と名を口にしなかったり、 疑問形「?」は1個もなく 覚悟をしっかりと決めたことを表しています! 相手の名前を口にしなかったのは、感情が溢れださないようにや死にたくないと思わないように、なんて意図があります!!
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コメント
2件
先にりちょきゃめみて今からにきしろ見てきます!!もう涙でぐっちょぐちょだからにきしろのやつマジで号泣しそう、
す、すげぇ!Σ(゚Д゚)スゲェ!!えぇ!私こんな上手い話書けない!これからも頑張って書いてください!そんな意味合いがあったなんて