それでは~
どうぞっ
「あの花が咲いて枯れる頃には」
「貴方の寿命は尽きているでしょう。」
そうやって医者に言われた言葉。
自分があと少ししか生きられないと分かっていてもあまり実感が湧かない。
親はもう既に私を捨てた。
確か他にも兄妹がいたっけな。
でももう覚えてないや。
誰も私を心配してくれないから。
ならもう静かに死んだ方がマシだ。
minamiside
🩷「はぁ…ッ、」
自分以外誰もいない病室に1つため息。
🩷「暇だな」
学校もきちんと行ってないからお見舞いにも来ない。
なんか心がぽっかり空いたような
何かが足りないような
気がする。
コンコンコン
💛「おはよう~みなみちゃん。起きた?」
🩷「お陰様で。」
この人は私の担当医だった人。
で今日から担当医が変わるみたい。
💛「担当医変わるの緊張してる?」
🩷「ま、まあ…」
💛「そっか、じゃあ呼んでくるね」
💛「呼んできたよ。」
🩵「は、初めまして」
病室にやって来たのは動物みたいな可愛い人。
🩵「お、小田柚葉って言います…ぅ。」
💛「柚葉ちゃん人見知りすぎ、笑」
🩷「柚葉さん?」
🩵「みなみさんですよね、?」
🩵「よく綺羅ちゃんから話聞いてたので」
🩷「は、はぁ…」
💛「あ、そうそう私会議があったんだ。」
💛「行かないとじゃん…」
🩵「あ、そうなんだ」
💛「あ、担当医は変わるけど看護師さんは変わんないから安心して?」
🩷「はーい。」
💛「じゃ、ま、仲良くしてくださいね」
🩵「みなみさん、って」
🩷「さん付けやめません?笑」
🩵「あ、え、」
🩷「ははっ、笑」
🩵「じゃ、じゃあみなみちゃん?」
🩷「なんで疑問形笑」
この人とならなんでも出来そうかも。
そう思った春の出来事。
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