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前回ちょっと出てきた「ハチャメチャ幽霊部」気に入ったからストーリー書くかもです
チャットノベル書きたいけど重すぎて開けない………悲しい!!!
まあそれはともかく、寮ぐらし始まったところからスタ〜〜ト!!
ー5月1日:寮ぐらし初日ー
「よ……っと!よし、荷物はこれで全部だよね?」
「うん!よかったね、この3人で一緒になれて」
「ほら、喋ってないで家具置いてくよ!まず、部屋割り決めるよ」
るな・えと・のあは、無事同じ部屋暮らしを始められた。
今日は学校は休みで、朝からほとんどの人が部屋のレイアウトや雰囲気を考えることに夢中で、明るい雰囲気が漂っている。
「そういや、知ってる?ここのドア開けると、横の部屋とつながるんだよ」
「そうなの?」
「うん。でも、ここのドアは二重になってて、向こうが開けてないと様子はわかんないよ〜。でも、耳をすませば結構音は聞こえるんだって。」
「…やけにくわしくない?」
「ふふ、じゃぱぱさんから聞いたんだー。しかも、横は男子部屋!」
「え?………まさか…」
えとが恐る恐るドアを開けると、向こうのドアは開いていて、お互い中の様子がみえるようになった。
そうっと覗いてみると………
「え、うり!?」
「え?うおっ、えとじゃーん!やった〜!」
「えええ〜!?のあ、どういうこと!?」
「へへ、先生に頼んでここにしてもらったんだ。しかも、この部屋には――」
「あ、のあ!部屋の整理終わったー?」
「ほら、じゃぱぱさんもいるの!」
「え、すごっ!二人共、ほぼ彼氏と同居ってこと!?」
すると、みんな急に押し黙り、顔を赤くする。
「………まあ、そういうこと?…なのかなぁ……………………」
「「「「…………………………」」」」
(あれっ?触れちゃいけない話題だったのかな)
「………あ〜!るな、家に忘れ物しちゃった〜!時間かかるけど、取ってきますね〜〜………あはは〜」
わかりやすいほどにわかりやすすぎる嘘をつきながら、るなは慌てて部屋を飛び出した。
☆―☆―☆
残された4人は、るなの背中を恨みがましい目で見ながらも気まずさを痛感していた。
その場の明るい空気を取り戻すよう、じゃぱぱがわざとらしいほど明るい声をだす。
「ま、まあ!それは置いといて………この部屋、あともう1人住んでる人がいるんだ!誰だと思う?」
「わかるわけないでしょ」
えとが突き放すように言う。
気まずい空気だから――だけでなく、この中で最初にカップルになったのはじゃぱのあだから、少し思うところがあるのかもしれない。
「まあまあ……で、誰なのじゃぱぱさん?」
「それはなっ、今はいないんだけど――」
その声とともに、じゃぱぱたちの部屋の玄関ドアが開く。
「この高校の王子って呼ばれてる、ヒロだよ!じゃーん!」
「ちょ、じゃぱぱ、やめろよっ」
そう言いながら照れくさそうにやってきたのは―――この世の人とは思えないほどのイケメンだった。
「「…………!?」」
「あ、こんにちは。あれ、君、入学式で俺が注意した子じゃない?」
そう言いながら、やさしい笑みを浮かべてえとのあに近づく。
「ちょ、ヒロ!この2人は俺らの彼女だかんな!?」
「あ、そうなの?…別に奪おうとか考えてないからね、ホントに」
「え、わたしのこと覚えてるんスか…?」
「え、なんかおびえられてる?大丈夫だよ?笑」
のあ:(発表してた人、イケメンだとは思ってたけど、ここまでとは……………)
「じゃぱぱさん達、こんな人とシェアハウスしてたんだね…………」
「ちょっとのあ〜、ヒロは俺等の友達だぜ?〈こんな人〉とか言うなよ〜」
そういいながら、じゃぱヒロは仲よさげに肩を組んだ。
「ちょっとじゃぱぱ〜、俺まだ仕事残ってるんだよ〜。早く戻らないと」
「あ、そっか。お前文化祭実行委員だっけ?俺らはまだなんもしなくていいんだよな〜。ラッキ〜!」
「こらこら、じゃぱぱさん、失礼だよ」
「あぁ、ごめんごめーん!…んじゃヒロ、文化祭の準備頑張ってな!最高の文化祭、楽しみにしてるから〜!」
「じゃぱぱもちょっとは仕事してよねー」
「あはは、バレた?」
そのまま、ヒロは部屋から出ていった。
「あの人、俳優の中山仁に似てるね」
「あ、確かにー?言われてみりゃそうかもな」
「うり、あの人、面が…なんか、すごかった〜。こんなに顔で圧倒されること、なかなかないわ」
「えー、ヒロに惚れたの?妬けるわ〜」
「ちげぇよ!」
☆―☆―☆
数十分後、るなはそろーりと部屋の中を覗いた。
(そろそろ戻ってもいいかな?)
「ただいま、戻りましたー?」
「あ、るなおかえり〜。」
「荷物、早く整理しちゃってね〜」
「あ、ごめん!すぐやりまーす」
「全然!っていうか、じゃぱぱさんの部屋のもう一人のメンバー知ってる?」
「え?誰それっ、イケメン?」
すると、えとも話に入ってくる。
「わたしが入学式のとき、灰色の髪の人に若干注意されたっしょ?あん時の人でさー、めっちゃ顔がよかった!」
「あぁ〜!あの人か!確かにイケメンっぽかったよね!」
「そうそう!じゃぱぱさん達とも仲いいみたいでさ〜、本当にわたし達の周りイケメン多いよね〜」
「…今しれっとじゃぱぱさんがイケメンって言ったよね」
「ついでにうりもイケメンっつった?」
「へっ?………ああああ!今のは言葉の綾というか…」
「「冗談だよ」」
☆―☆―☆
ー次の日:文化祭準備1日目(文化祭まであと一ヶ月)ー
今日は文化祭準備初日だ。
楽しみにしていたるなは、普段面倒くさがってなかなかかけようとしないアラームをかけ、制服を畳んで枕元に置き、食堂に行く準備も完璧にしてから寝ていた。
――ピピピッ………ピピピッ………ピピピピッ………
「ん〜………」
ところがどっこい、アラームで起きることに慣れていないるなは、寝ぼけて――というか、無意識のうちにアラームを止めてしまった。
(今何時だ?アラーム掛けたのは………何時だっけ……)
るなはそのまま深い眠りに落ちてしまった。
ーーーーー
「……………なっ、るなぁ!起きて!」
「んえぇ……?」
(何……?朝から騒がしいなぁ…なんかあったのかなぁ…)
「もう8時!今から食堂いかないと遅刻だよ!」
るながハッとスマホを起動すると、『8:02』と表示されていた。
「………遅刻だああ〜〜〜!!」
ーーーーー
結局前日にほとんどの用意を終わらせていたことが功を奏し、るな達は遅刻をせずに済んだ。
「は〜っ、ホントありえない。『大丈夫、るなが起こすから☆』とかいってるからアラームかけずに寝たら、結局起こしてくれなくて遅刻寸前?やばっ!」
「ごめんっ!!!普通に寝坊した!」
「まあまあ、二人とも。――あ、B組こっちだから、また後で」
「あ、私もそっち。…じゃーね、るな。私、明日は絶対アラームかけて寝るから!」
「あはは…まあ、じゃーね!」
そして、3人はそれぞれのクラスに向かったのでした。
ーーーーー
るなは、早足で教室に駆け込む。
キーンコーンカーンコーン……
(あっ…ぶなかったぁぁ…)
さっきまではのんびり歩いていたが、この人達は遅刻寸前。本当ならもっと急がなければいけない立場だった。
そんなるなは、廊下を走り5割歩き5割のギリギリを攻めて時間に間に合ったのだ。
「おはよう、るなちゃん。今日は遅刻寸前だったね」
「はるなちゃん!おっはよ〜ございます!」
はるなは、玲奈たちのいる、俗に言う1軍グループに所属していた。
すると、のんびりとしたグループ――つまり、2軍のるなには話しかけにくいはずだが、こうしてたまに話してくれる。
「はい、席についてくださーい。皆さん、おはようございます!HRを始めますよ〜」
ここから、少し長いHRがスタートした。
ーーーーー
ー放課後ー
「はい、ダンス部集まりましたね。では、文化祭で踊る曲を発表します」
るなは、文化祭の出し物でダンス部のパフォーマンスをすることになった。
そこで、話題になっていたヒロ先輩にも会ったけど、先輩方が一年生には見せまいというように先輩から離してくるせいで、るなの視力では顔がよく見えない。
寮の部屋も、あれからまだ男子部屋とつなげることもないから、まだ顔をしっかり見たことがないのだ。
まあ別に、るなもどうしても顔が見たいわけでもないから、特に気にせず過ごしていた。
「曲は『Synchronize』です。最近再ブーム到来してるらしいので、知ってる人もいるんじゃないですか?では、立ち位置を決めていきます」
今部活を取り仕切っている顧問の先生は、キビキビした20代後半くらいのポニーテールの女性だった。
「センターは、1年と2年から一人ずつ。やりたい人はいますか?」
そういうと、一学年だけで20人以上いるくらいの部員のなかからパラパラと手が挙がる。
(センターかぁ……ちょっと興味あるんだよね)
るなもそれに混じって手を挙げる。
「では、まず話し合いで決めていきましょう。今日以内に決めてください。3年はステップの練習を。では、1年はあの辺で…2年は、あっちら辺で。」
そういわれた1年は、部屋の角に集まった。
「え〜っと…私、麗華です。仕切らせてもらって、いいかな?」
そういわれて、周りが頷いたのを確認すると、その、髪を一束ずつ別の色に染めたド派手な子が喋りだした。
「じゃあ、まず、センターやりたい子、手挙げて、一人ずつ名前言ってってくれない?私、覚えきれてないんだ」
「…あたし、桜子」
「琴音です」
「未歌です〜。るなちゃんと同じクラスでーす」
「愛梨っていいます」
「海莉、です」
「あ、えっと、るなです!」
「……これで全員かな?あと、私、麗華ね。じゃあ、こういうのは実力で決めるべきだと思うから、一人ずつダンス踊って、他の子に決めてもらおう。…じゃあ、私からで」
そういって、麗華は立ち上がる。
「フラワー・モンスターの『ガーネット』。踊ります」
そういって、麗華はステップを始める。
「…誰ーにもー止められないー…」
曲も歌えるようだ。音もほとんど外れていないし、ダンスもうまい。
軽やかにリズムを刻んで、とても楽しそうに踊っている。
「ガーネットみたいにーっ、明る…あっ」
――と思ったら、足が絡まって、転んでしまった。
周囲から、あぁ〜…と小さく声が上がる。
「…った〜、転んじゃったかぁ……じゃあ、気を取り直して…次やりたい人いる?」
「…じゃあ、私からで」
「海莉だっけ?オッケ〜、どうぞ」
「うん。…あの、曲は歌えないので流します。ハルモモの『スカイブルー♡デイ』」
「あ、さくさく進めたいからサビだけで」
「わかった」
二人の馴れ馴れしい砕けた態度から、二人はクラスが同じなんだな、とるなはなんとなく気づいた。
『〜…羽ばーたく、私がいるー!』
サビ直前のメロディーから流しはじめた海莉は、ダイナミックな動きのダンスをはじめた。
細かいところを気にするより、大きく激しく動きたい、という意思が伝わってくるような動きだ。
『自由に歩こうー、今すぐに!』
ダンスの最後のポーズも、手を大きく広げた、曲によく合うポーズだった。
でも、この振り付け――前にネットで流行っていたダンスと、一緒だ。
周りもそれがわかっているのか、反応はぼちぼちだった。
「……終わりです」
「次、あたしがやる」
そのあとも桜子、琴音、愛梨、未歌と続き、るなの番がまわってきた。
「じゃあ、次、るな、ですよね。え〜っと、ピヨカさんの『恋のヘルプデスク』踊ります」
るなはダンスを始めた。この曲の振り付けは、クルクル回るものが多く、その後の動きを素早く、なめらかに行うことが重要になる。ポニーテールに合った振り付けだ。
この曲を選んだのは、るなが唯一自分で振りをつくったダンスだからだ。
甘い、切ない感じの曲調は、文化祭の曲と似ているから、周りもイメージがしやすいだろう。
るなは、ウィンクなどの表情も気にして頑張った。
ポニーテールを揺らして微笑む姿は、まるで妖精のようだ。
そのまま、サビが終わる。
「ありがとうございました!」
「うん、ありがとう。じゃあ、みんなに決めてもらおうか」
6人以外の投票の結果、
麗華…4票
海莉…2票
桜子…2票
琴音…1票
未歌…1票
るな…5票
なんと、るながセンターをやることになった。
「っ!なんで…」
麗華が小さく声をあげ、数人の部員を睨む。
「…あれ、どうかしましたかっ?」
るなが声を掛けると、ハッと顔を明るくする。
「あっ、ううん?なんでもないよ。センター、おめでとう」
そういうと、周りからも拍手が上がった。
「ありがとうございます!頑張りま〜す!」
るなは、その中の数人の目に敵意が混じっていることに、気づいていなかった。
ーーーーー
「それじゃあ、練習を初めて行きたいんだけど……実は、ちょっと問題があって、ステージのセッティングをしたいんですが、まだ終わってないんですよね。なので、まずそれをやります。そこの段ボールの中身を置くだけでいいので」
そういわれて、部員が動き出す。
「あ、るなちゃん!これ運んで♡」
「あ、これもお願〜い」
「じゃあこれも」
そう喋りかけてきたのは、桜子、愛梨、未歌の3人だった。
「「「じゃあ、お願いね!」」」
そういって、3人は3つの段ボールを置いて、るなから離れていった。
(自分でやればいいのに…)
るなは、そんなことを考えつつ、ステージ裏に段ボールを置くため向かっていった。
ーーーーー
(重っ…!前も見えないっ!)
るなは、ステージ裏に段ボールを置こうとしたが、どうやら別の道を通ってしまったみたいだ。完全に迷っている。
「ちょっと、休憩っ……」
るなはそういって荷物を置いて、大きく伸びをした。
ふと時計を見ると、すでに10分経っていた。
「やばっ!」
(やばいやばい、早く戻らないと…!あああ〜〜!!)
あせったるなは、肝心の荷物を置いて駆け出してしまった。
(って、ああああああ〜〜!!荷物、置いてきちゃったぁ〜〜!)
「あ〜…も〜〜う!!」
るなが回れ右をして、廊下を駆け出す。
「うわっ」
「おわぁっ!?」
気づくと、るなの眼の前にはこの世の人とは思えないイケメン――ヒロがいた。
今回はちょっと短めですね〜
多分あと10話くらいでおわります
次回もお楽しみに☆
原作・るえな
るえなのテラーノベルアカウントhttps://teller.jp/user/j49iwts46WSW36czAbgAbksUSiM2