───その日から、私は親友を失った
私と「あの子」は小学校二年生の頃から仲が良く、いつも一緒に遊んでいた。
時は過ぎ、小六の頃、総合の授業で『将来どのような仕事に就きたいか』という学習があった。
私と「あの子」は収入、税金を調べていた。
『あ゙ー!これじゃ暮らせねぇだろ!税金エグすぎ、許すまじ』
「それなー…将来はお金を貯めてゆっくり楽しく暮らせると思ったのに!」
『はぁ…あ、……なぁ、シェアハウスしね?それなら二人で協力出来るし!』
「確かに、シェアハウスの相場と収入を照らし合わせて…行ける!」
『よしきた!!将来さ、シェアハウスしよ!』
「いいよ!憧れてたんだよね〜!楽しみだ」
今考えると小学生の頃から何考えてんだ、笑
──約束だよ!!
なんでこんな約束したんだか、
卒業式
『卒業!中学一緒でしょ!楽しみだね!』
『ずっと一緒だね!』不思議と言えなかった言葉、…あっ、自分から踏みとどまったんだった、これじゃ、ヤンデレかメンヘラみたいだって。
「うん!楽しみだね!春休みは遊園地行くぞ!」
『!そうだった!楽しみ!』
「じゃあ」
『「またね〜!」』
この時までは、あの時までは楽しかった
中学生
中学に入ってから、「あの子」は暗くなった、いつも通りに接しても「ああ、うん、」とかたまに笑うくらい、明らかに小学校の時とは違う。
こんな日々が続いていた
───体育祭───
その日「あの子」は少し遅れてきた、いつもより暗く見えた、心配になった私は『大丈夫?』と声を掛けた
「なんもない、大丈夫」
いつもよりおかしい「あの子」に途中で同じように声を掛けたが、また同じような言葉が返ってきた。
その日の帰り、私は海に行きたくなって海に行った。
やっぱり仲の良い友達、いや【親友】には報告したくなるだろう、
(メール)
『海なう』
「👍」
「ごめん、しばらく連絡できなくなる」
『OK!』
この時から何かが狂っていたのかもしれない、それでも、その時は軽く返信した、
『お母さんに呼ばれたのかな?』
とか
『用事があるんだろうな』
と、あまり考えてなかった。
次の日
「あの子」は学校に居なかった
いや、ただのまぐれだろう…いつもより暗い顔、しばらく連絡できなくなるの一言、引っかかる事は何個もあった、でも、それでも私は気にとめなかった、あいつなら大丈夫、推しに関して何かあったから暗い顔をしてたのだろう、きっとそうだ、うん。
それから1週間
──2週間
──1ヶ月
──2ヶ月
──3ヶ月
──半年
何故…ここまで放置したのだろう、気がかりな所が沢山あった、なのに、なのに!相談してくれなかった、頼りなかったのかもしれないし、私が、原因かもしれない…それでも、会いに行く言い訳はあった、『プリントを届けにー』『心配でー』色々あったはずだ、だけど私は、放置した、怖かったんだ、もしも
私が原因なら
そんなはず無いと思った、でも日が経つにつれて、怖くなって行った、半年も会わないで、後戻りが出来なくなった…
明日、会いに行こうと思うんだ、「あの子」に。
『喜んでくれるかもしれない!』そんな事微塵もは頭に思い浮かばない、絶対にそんなことないと思っても、思いつくのは
「あんたのせいで休んでんだけど、顔も見たくないから帰ってくれる?」
とか、
「…お前のせいで、お前のせいで私の人生がめちゃくちゃになった!!どう責任とってくれんだよ!なぁ!」
なんで…
なんで、こんなことばっかり思ってしまうんだろう、言うはずないのに、「あの子」が!言うはずないのに…!なんで、!なんで…!
あぁ、私…馬鹿だな、
頭の中ぐるぐる、
わからない、わからない、
なにしたらいいんだろう、
もう、嫌われてもいいや、
ううん、嫌われたくない、
会いたくない、
会いたい、
かんがえがまとまらない、
なにしたいんだっけ、
そっか、わたしはただ、
───もう一度、あの子に逢いたい