彼女の名前は東雲咲、同学年で別クラス
僕のことを遠くから見ていたそうだ
そして彼女は何故か、友達ができないらしい
成績優秀で料理出来て家事できて運動できて
って感じで、凄くすごい人だ
それで彼女曰く、僕は受けらしい
受けって?と質問したが後々分かると言われた
ちなみに彼女は攻めらしい
帰り道が一緒で、その日は話しながら帰った
──咲さんにお昼ご飯を一緒に
食べようと約束した
僕の女子力の見せ場だな!
卵焼きはハート型にして…タコさんウインナーがいいかな…よし…!ふふん、我ながらよく出来たものだ!
いつもの黒いお弁当箱に、女子力溢れる
最高の中身!咲さん、びっくりするだろうな〜
─昼─
屋上で食べようって言われてたんだよな
…お、いたいた
無事に合流した僕たちは屋上で
風に吹かれながらお弁当を食べる
…咲さんがチラチラ見てきてるな
…はっ!?まさか…
「さ、咲さん」「!?ん?」
「は、はい…あーん」
僕ちゃんと笑えてるかな…
咲さんは差し出した僕のおかずをぱくりと食べた
咲さんは凄く美味しいと言ってくれた…嬉しい
こうやってちょっとずつ、恋人らしい
ことしていきたいな
「真くん、明日休みだし…デートしたいな」
で、え、ででで、でーと!?
「も、ももももっもちろんだよでもどこいく!?て、あ僕が決めるよななな何が好きかなぁ…?」
「落ち着いて真くん、私真くんとご飯屋さんでご飯食べたいの」
「あ、じゃあ12時に集合で…学校近くの
カフェとか行く?」
「うん、行きたいな」
デートってこんなさっぱり決まっていいのか…
特に、初デートだし…
でも、咲さんが行きたいと言ってるところが
一番だよね
僕は咲さんがもっとデートを楽しめるように 頑張らなきゃ!
──6月の終わり頃、僕らは出逢った
男子に会いたくなかったので
女子校に行くことにした僕
入学してまもない頃、僕の見た目が
男っぽいということもあってか
よく告白されていた
中学の時は告白されなかったし
多分、女子校にいると女子は女子のことが
好きになりやすいんだと思う
まぁ、男子がいないしね
だけど、告白は全て断ってた
みんな僕にリードされたいって人ばかりでさ
僕はこう見えて受け身なんだ…
だから、東雲さんが僕を幸せにするって
そう言ってくれた時すごく嬉しかったんだ
だから僕は東雲さんと付き合うことにした
─ということを東雲さんに話して今日は
家に帰った
東雲さん、絶対幸せにするねって
言ってくれて…すごく嬉しかった
僕よく男っぽいって言われるけど
東雲さんは女の子扱いしてくれるんだ…
なんだかちょっと恥ずかしいけど
明日は女の子らしい服でも着ようかな!!
ベットから身を乗り出して僕はクローゼットを
開いた…そこにはキラキラと輝くワンピースが
…男みたいな服しかない!!
あー…そっか、そうだよね
女の子用の服買ったら、すぐ没収されたり
捨てられてたんだった
仕方ないか…まぁ、東雲さんきっと
かっこいいって言ってくれるよね…!!
うん…そうだよね
よし、明日デートだし…今日はもう寝よう
その日は少し暗い気持ちになりつつも
明日のことを考えながら眠った
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