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12月。
ヒョンと付き合って一年。
たしか、一年前。ここで告白したのが始まりだったな。
──
「バビ先輩、俺と付き合ってくれないすか。」
ひょんと散歩してたら、たまたまイルミネーションがあるところを見つけて。
そこにつれてって。
勇気を振り絞って言ったんだ。
「お前、俺のこと、すきだったのか?」
涙目でそう答えた先輩。
「俺も……じゅねのこと、好きだ。」
夢かと思った。
男同士、好きになるのがキモいって思われてるって。
ずっと思ってた。
なのに、先輩も俺のことがすきで、
両想いだなんて。
「先輩……」
込み上げてくる涙をこらえることはできなかった。
泣きながら、必死に抱き締めた。
こんな奇跡が起きたなんて。
初めてだ。
先輩が元から女どもにモテるってことは噂で聞いてた。
この恋は、叶わないかもって。
ずっと思ってた。
俺の片思いなのかって。
でも、そうではなかった。
両想い。
「ジュネ。好きだ」
「先輩……俺もっす……、」
先輩の肩で泣きながら伝えた。
寒い風が吹く。
でも、それ以上に温もりを感じて。
あったかい。
これから絶対に俺はこの人を愛す。
命を懸けてまで。
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