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ーー○○NEWSーー
Girls2の鶴屋美咲がストーカーの被害に遭い怪我をしていたことが判明。事務所は犯人を捕まえたと共に次回行われる福岡公演を欠席する事を発表した。
宿舎で一人、自分の部屋でピアノの前に座ってると
ふと、芸能界に入りたての頃を思い出してしまった。
○○『だいじょ〜ぶ、美咲。』
しんどくなった時に必ずかけてくれる、決まったセリフ。
理由もなく凄く辛くなった時、
上手にテレビで話せず悪い意味で目立ってしまった時。
目がくしゃっとなった笑みを浮かべて頭を撫でてくれた。
その都度、頑張ろうと思えたあの声。
でも、今は聞けない大好きな声。懐かしい、笑。
私が所属していたグループは解散して、それぞれ自分がやりたいように、それぞれの道を進むことになった。
私も一度、PG生に戻り、今のメンバーと出会いデビューをした。
…だけど、今は昔とは環境が違う。
今は誰かには頼ってはいられない。頼れる存在でいなくちゃいけない。みんなをまとめるリーダーだから。
みんなのお姉ちゃんだから。
末っ子として活動していた時期が恋しく感じるけど、今も充実してるし、頼られる存在になりたい思ってた。
誰かの言葉じゃなくて、自分の意思で。
自分で解決するんだ。もうストーカーも捕まったし安心していいよね、。?
公演を休むだけでも凄く大変なんだから、しかも自分の故郷だし。
いつまでも怯えてたらダメなんだ。
🧡「…、ぅっ。泣かない、泣かないの。」
鶴屋美咲。耐えて。
貴女はいつも笑顔で、メンバーからいじられて愛されて、信頼されて……
そんなリーダーでしょう?
不安と恐怖に押し潰されちゃだめ。もう安心していいから。
過去は過去なんだから。もう戻れないのだから。
…、苦しい、誰か助けて。
『だいじょ〜ぶ、美咲。』
ふと、聞き馴染みのある声がして、頭を撫でられた。
幻聴かと、思ったけど目の前に大好きな人がいた。
🧡「…、ぇ?。○○。」
そう名前を呼ぶと目をくしゃっとしたいつものあの笑顔のあなたがいた。
○○「ふ、…久しぶり。」
🧡「○、○…」
私が心の中で最も望んでた人が目の前にいる。
何もかも、世界はめまぐるしく変わったと言うのに、
この人だけは何にも変わってない。
笑った時に目がくしゃってなる所、
雰囲気に似合わない衣装を着ている所、
だけどプライベートではバッチバチにかっこいい服装の所、
……、何も、本当に何も変わってない。
唯一言うとするなら、前は私の方が身長高かったはずなのに今では追い越されて多分180はあるところ。
🧡「う、ぅぅあ…○○、○○。泣」
○○「今日はたくさん泣きな。だいじょ〜ぶだから。」
気付けば我慢してた涙が溢れ、抱きついていた。
強く抱きしめると優しく返してくれるのが嬉しくて。
それで、また心に沁みて、より一層涙が止まらなくなって。
○○「もうだいじょ〜ぶ。ここには美咲を縛るものなんてないから。」
🧡「落ち着きました。本当にありがとうございます。そしてすいません。」
暫く泣き続けた後ようやく収まってきた。
泣きすぎて記憶が少ししかないけど、辛かったとか怖かったとかを色々目いっぱい吐き出したと思う。
よくよく考えれば、遊びにきていきなり泣きつかれるってど迷惑すぎるな。…
それが申し訳なくなってきて、そっと身体を離して頭を下げた。
○○「美咲らしくないなあ〜…、?」
その時、○○は続けてこう言う。
○○「…妹は甘えるのが仕事なの。甘えなきゃ仕事じゃないでしょ、笑ちょっと年下が出来たくらいで私の可愛い可愛い妹には変わりないんだから。」
○○「分かった??美咲。」
じっとこちらを覗き込んできた。
少し馬鹿にしてくる口調だけど、…そこはまあ良しとして
分かりましたよ。言いたいこと。
貴女はいつも私が欲しい答えをくれる。
…ほ〜んと敵わないなぁ、○○には。
end…