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昔々、ある大きなお屋敷に少女が住んでいました。
少女は身体が弱く、他のお友達のように外で遊んだり、学校に通ったりすることはできませんでした。
でも少女は辛くはありませんでした。
クリスマスと誕生日には、お父様が呼んでくれたピエロが、両手いっぱいの風船をくれたり、少女の心ゆくまでお手玉をしてくれました。
お屋敷にはお医者さんも来てくれたので、具合が悪くなればすぐに診てもらえましたし、家庭教師の先生もいたので、勉強が遅れることもありませんでした。
でもお屋敷の窓から見える墓地だけは怖くて、暗くなるとゾンビがはい出てくるのではないかと、夜が来るたびに少女はびくびくしてました。
でも少女には心強い味方がいました。
お父様が外国で買ってきてくれたテディベア。
そのフワフワの毛を触っていると、すっかり安心して、いつの間にか気持ちよく眠っているのでした。
その大事な人形の名前は――――。