-荼代麗扠-
哀れだろうな。
だが、誰もお前に共感しない。できない。させない。
その痛みはお前だけのものであり、遺恨だ。
あなたは普通に生きてきた。
だが、ある事故がきっかけであなたは両脚を欠損している。
現在は義足での暮らしになっているが、あまり目立たないだろう。
この事故の発端はあなた自身だ。
あなたはこの事故の影響で、人生が大きく変わってしまった。
自身のその招いてしまった結果により
あなたは様々な人に迷惑をかけてしまう。
自身のその招いてしまった結果により
失われたものがあまりにも多すぎた。
その内の一人が、あなたの大切な妹だった。
あなたの妹はあなたにとって光だっただろう。
しかし、妹は悲痛な死を遂げる。
あなたはその悲痛な死を遂げた瞬間に立ち会ってしまっていた。
更に言えば、あなたに助けを求めるようにして何か言葉や言動をしていた。
しかし、救えなかった。
理由はあなたの“欠損”へと帰結する。
その事故をきっかけにあなたは、人生がただひたすらに絶望へと落ちている。
運命を恨んだか?
神を憎んだか?
自分を呪ったか?
あるいは全てに対して虚無になり、
逃避を始めたか?
そういった意味であなたは、自分の人生を踏みにじって生きてきた。
コメント
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らてさん…自分の人生を踏みにじるとはそういうことなのか…