続き
(ty視点)
あの日のガっくんの言葉が頭から離れなくて、ずっと頭の中で響いてる。ガっくんには避けられている。というか、会えてない。偶然なのかは分からない。今日は木曜日で、あと3日待つ訳だけど多分心臓が持たない。
帰り道
今日は七時間と部活もあって遅くなってしまった。いつもならガっくんと一緒に帰って居るので何処か心細い。辺りはもう暗く電灯がチカチカしてローファーの足音が街に響く。
『っ、寒、』
言葉に出してみてもガっくんが来るだとかそんな超能力みたいな、ロマンチックな事だとかは起きる訳もない。少しスピードをあげて家に帰った。
『ただいまー、』
廊下の床が冷たくてひんやりとする。リビングの明かりはまだついていてテーブルには夜ご飯がラップをされてメモと共に置いてあった。
静まり返ったこのリビングには電子レンジの音が少し響きすぎるかもしれない。ピーピーと鳴らしたのを確認し、遅めの夕食をとり、風呂に入り寝る。
タオルで乾かしただけの微妙な乾き具合も気にする事だと思わなかった。疲れきっている身体を癒すように、寝床の中で重い瞼を閉じた。
スマホのアラームが朝を知らせる
まだピントが合わない目を擦り、スマホを開く。時刻は朝の6時。
『今日は…金曜日か、』
周りの友達などは明日が休みだと少しばかり気分がよかったと感じた。対して僕は複雑な気持ちでいる。そっか。僕寂しいんだ。
別に友人とかには満足しているし、それなりに心を開けているはずだ。
なのに、寂しさに気づくと無性に寂しくなる。無自覚にも彼を求めている自分がいる。
『早く会いたい』
そう思うのは精神的にだが、身体的にも寂しさは募る。あの日から触れられていない僕の身体は僕でさえも触れていなかった。
少しの好奇心が徐々に湧き、下着をちらりと捲るとそれはもう既に行動し始めていた。
『んっ、…ふ、』
朝なのに、もう明後日に予定が控えているというのに。我慢とかそういうの全部投げ出して。
そもそも僕が我慢する必要なんかないんじゃないかって。…なんでもいいや。
溜め息をつく頃には白が床のフローリングに付着していた。
一旦ここで区切ります。長らくお休みを取っていました。もうすっかり冬ですね。
続く