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このお話は、
「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」
という作品をオマージュさせて
いただいたものです!
初心者なので暖かい目で見ていただけたら
幸いです!🍵👑になっています!
地雷さんご注意ください!
ご本人様たちに関係ありません!
prologue
溶けそうに暑い夏だった。
悪夢のような世界で、俺は初めて恋をした。
強くて優しい瞳のあなたに、
死を覚悟していたあなたに、
全身全霊をかけて、精いっぱいの恋をした。
生まれてはじめて俺が愛した人は、
特攻隊員だった。
大きな愛を胸に秘めた、優しくて強い、
あたたかな人。俺の大切な人。
彼は、俺と出会ったときには、もうすでに
死を覚悟していた。
「愛する人たちのを守るために、俺は
死にに征くよ。」
揺るがない瞳で、そんな悲しいことを言った。
「行かないで」
と泣いてすがる俺を、彼はただ静かな
眼差しで包み込むだけで……。
そしてとある夏の日、怖いくらいきれいに
晴れた青空の向こうへ、一点の
小さな光となって消えていった。
ねぇ、すちくん。
俺の声が聞こえますか。
あなたは今、どこにいるの?
そこは、痛みも苦しみも悲しみもない、
穏やかな場所ですか?
風に吹かれる花びらのように儚く散ってしまったあなたが、せめて今は、優しい夢の中で、安らかに眠っていることを祈りますー。