主人公 レイチェル・ランドール
『主人公』「他」
⚠年齢操作
⚠原作無視
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ある礼拝堂で本を手に取った
タイトルは
「青い鳥」
という本だ。
瑠璃色の冊子は目に着きやすく、何か特別なものを感じる。
その分厚い本をゆっくりと開いた。
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“青い鳥”
それは誰にでも訪れる幸せの鳥である
いつかこの鳥を見たものは幸福になるだろう
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PM.5:00 礼拝堂
協会の鐘の音が遠くから聞こえた。
『もうこんな時間か…』
そう小さく呟いた。
本にしおりを挟み、本を閉じた。
この礼拝堂の一角にある図書館は本が豊富にあり、よく通っている。
少し遠いが、協会の本は全て読み切ってしまったので通う事にした。
『貸出お願いします』
「は〜い」
眼鏡をかけたおばあさんがゆったりと返事をした
館内は静かで穏やかな空気に包まれている
『ありがとうございました』
「気をつけて帰るんだよ」
『はい』
私は礼拝堂を後にした
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PM.5:05 礼拝堂前
外に出るとさっきの穏やかな空気とは一変して、やけに騒がしかった。
あたりに人だかりができている。
少し気になったので人の間を縫うように進み、人だかりの中心まで到達した。
そこには1人の成人男性と、私と同じくらいの男の子がなにやら乱闘しているようだった。
男の子の方は歳の割には小柄で、大人と並ぶと差がはっきりとわかった。
『帰ろ』
呆れて帰る事にした。
力の差は明らかなはずなのにどうして戦うのだろうか。
いつの時代も争いは耐えない。
あほらしい…そう心の中で思った。
でも、その時の少年の目が忘れられなかった。
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数日後 大通り
私は本を返しにいつもの道を歩いていた。
ここら辺の地形はだいたい覚える事が出来た。
この大通りにある路地裏を使えば近道だ。
私は路地裏に入った。
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路地裏
ここは少し狭くて通りにくいが、時間短縮の為、この道を通って行かなければならない。
私はいつものように道を歩いていった。
『…!?』
暗い路地に壁に背を付いて座っている人影を見つけた。
背丈的に子供だろうか
私は様子を見る事にした。
近くにより顔を覗かせると先日の少年だった。
どうやら寝ている様だ。
少し安堵したが、それもつかの間、少年は体の至る所を負傷していた。
『酷い怪我ね…』
出来れば面倒事は避けたい。
私は少年を置いて道を進もうとした
が、ふと手に持っていた瑠璃色の本が目に入った。
この目を奪われる様な感覚、少年と似ていた。
『全く、らしくないな…』
私は少年を背中に乗せ、帰路に着いた。
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