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gkty
⚠︎御本人様と一切関係ございません
⚠︎心の中の気持ち多め(会話描写少なめ)
gk side
「とやさーん」
エンジンを止め、後部座席から荷物を降ろしながら助手席で眠っている恋人に声をかけるがなにも返ってこない。
「とーやさーん」
助手席側に回り、扉を開けたが、微動だにせず顔を傾けて眠っていた。
「とやさん、家、つきましたよ」
少し顔を近づけて声をかけるとようやく目を覚ました。
「とやさん?おはよう」
「部屋まで自分で歩けますか?」
「……がっくん…おはようございます…」
「とやさんどうしますか?おんぶしてってもいいっすよ」
「……大丈夫です。自分で歩きます」
「じゃあちゃんと気をつけて歩いてくださいね」
きっとまだ目が覚めきっていないのだろう。
少しの時差を感じながらなんとか会話が成り立っている。
駐車場を離れ、エントランスに向かう道中はいつものように会話はなく、目をこすりながらゆっくりと後ろについてくる恋人の姿があった。
エレベーターを待つ時間も眠気と必死に闘っていたがもう負けてしまいそうだった。
そう思うとすぐにエレベーターの到着を知らせるベルが鳴った。誰もいないエレベーターに二人で乗り込んだが、自分らの階までは時間がかかる。すぐにでも眠りに落ちてしまいそうな恋人を自分の体に寄せ、
「今日もお疲れ様」
と呟き、頭を撫でるとこちらを向き微笑んだ。
玄関を入ると寝室へふらふらと向かう恋人に
「ちゃんと着替えてから寝るっすよ」
と一言だけ声をかけ自室で部屋着に着替え、少しだけ仕事の連絡をしてから恋人が寝ているであろう寝室へ向かった。
寝室の扉を開けるとベッドにまだ服を着替えていない恋人が今でも眠ってしまいそうにこちらを見て座っていた。
「とやさん着替えてないじゃないですか」
「なにしてたんすか」
「……がっくんまってた」
「待っててくれたんすか」
「じゃあ着替えて寝ましょうか」
と言うとされるがままに腕を上げ、服を脱がされるのを待つ恋人の姿。普段の彼からは想像もつかないであろう姿を自分だけが知っていると思うととても幸せな気持ちになった。
恋人を部屋着に着替えさせ
「とやさん寝ましょうか」
と目線を合わせ声をかけると
「……がっくん」
「どうしましたか?」
「…ちゅーして」
まさかの返事に少し動揺したが、お望み通り、優しくキスをした。
布団に入り、自分の腕の中で眠る恋人は他のなによりも愛しく、一生守り続けようと思えた。
普段の配信ではきっと誰もが考えられない恋人の姿。同僚でも自分以上に彼を知る存在はいないだろう。
お互いがお互いの特別な存在だと改めて実感すると気持ちが抑えられず、こちらを向き眠る恋人の額にそっとキスをして眠りについた。