本気

僕は今からifくんに告白する。でも、これは本当の告白じゃない。

だって、これは罰ゲームなのだから。

遡る事、数時間前

「あぁ！？また負けた〜！！」

叫び声を上げ悔しさの余り、ババを握りしめながら机の突っぷす。ババ抜きを3回して全負け。しかもボロ負け。

「うわ〜ん、勝てないよ〜、りうちゃん〜！！」

べそをかきながらりうちゃんに縋り付く。

「ちょっ、離れて、暑いから。」

りうちゃんに拒否られた、もう僕生きていけない、、。気持ちが沈んでいる僕に向かって

「てかさ〜いむくんこんなに負けてるのに何もないの面白くなくね？」

と初兎ちゃんが追い討ちを掛けてくる。

「確かに！」

「罰ゲームとかどう？」

「いいね✨何させる！」

「ん？ちょっと2人とも？」

そう言う僕を無視しながら話を進める2人。僕の弁論は虚しく、罰ゲームをする事になってしまった。ここまできたらしょうがない諦めよう。肩を沈ませながら

「罰ゲームの内容は？」

と聞く。

「罰ゲームは、、」

「まろちゃんに告白〜！！」

「え”？」

思わず声が大きな声が出てしまう。

「青組”ビジネス”不仲ですしね〜気になりますよね〜。」

「そうですね〜初兎さん。」

ifくんに告白、。

「、、、。」

無理、無理、無理、無理！！いや、だっていっつも喧嘩してるifくんにだよ！？

絶対無理。告白したら絶対に、、

「は、？お前何言うてんの？」

なんて言われるに違いない。考えるだけで腹が立つ。でも、どうせ僕に拒否権なんてないんだろうなぁ、、、しょうがない。

「やってやろうやないか〜い！」

と2人の前で大声で宣言した結果がこれだ。

はぁ、とため息を吐き時間を確認する。

「そろそろかな、。」

そう言った瞬間、屋上のドアが開く。高身長に青髪の青年。

「あっ、ifくん、。急に呼び出してごめん。」

「ん、。」

無愛想に答えるifくん。くっ、本当にこいつ、、よし、言うぞ！

「好きです。」

たった一言だけの告白。驚いた顔で僕を見つめるifくん。そりゃあそうだろうな。

いつもあんなに喧嘩してる僕に告白されるだなんて思っていなかっただろうから。

すると、

「俺も。」

そう言われ手を繋がれる。優しく僕に微笑むifくん。思わぬ返事に驚き、言葉に詰まる。

ifくんの笑ってる所初めて見たかも、、って違う違う。ネタバラシしないと！

このままじゃ僕本当にifくんと付き合っちゃう！

「えっと、その、。」

何か言いかけているのを察したのか僕の顔をじっと見つめている。早く罰ゲームって言わなきゃ。

「これ罰ゲームでｯ、。だから、その、、ごめん、。」

言葉に詰まりながらもこの告白は罰ゲームなのだとネタバラシをする。僕がネタバラシをすると黙り込むifくん。ｯ、悪い事しちゃったな、っていうかifくん僕の事好きな訳！？俺もって言ってたけど、、と僕が考え始めた時、突如僕の体を引き寄せ耳元で囁かれる。

「俺は本気やから。」