天使×悪魔
knhb です
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ある天界の森 [光を求める者]セラフ・ダズルガーデンと[光を愛するもの] 風楽奏斗が泉の近くで鳥たちと戯れていた時 急に鳥達が鳴き始め誰かに助けを求めるように飛び出す。指先に留まっていた子も飛び立ってしまった。
「雲雀、毎回怖く出てこないと死ぬ病気にでもかかってんの?」
「そうだよぉ〜みんな飛んでどっか行っちゃった」
木陰から姿を現したのは頭に角を生やして黒い翼の生えた紫髪の男[悪を謳歌する者]渡会雲雀だった。
「んへぇ、だって、可愛いんだもん、泣き喚くの 」
「うわ、悪魔っぽい〜」
「そんな思ってもないこと言ったって階級は上がんないよ?」
2人は雲雀から目を離し泉の水を掬って神聖力を込めては空に浮かばせ光を反射させ遊びだす。
「ん゛も〜!奏斗はすぅぐそういうこと言う〜!俺だってちゃんとした悪魔なのに〜!」
腕を胴の前でブンブンと振り地団駄を踏み出すその姿は人間の子供そのものだ。可愛らしいその姿に2人はふふ、と顔を見合せ笑みを浮かべる。
するとセラフが思い出したかのように声を上げ質問を雲雀に投げかける
「あ、そういえば凪ちゃんは?」
「あぁ、アキラなら魔王様に呼ばれてる、また階級でも上がんじゃねぇの?」
腕を組んでつまらなそうに目をくるん、と一周させて答える雲雀。
「ふぅん……雲雀は上がんないの?」
「うっ、奏斗に言われたくねぇ!」
「僕は上がれないんじゃなくて上がんないの!」
「ははっ!またんな事言ってぇ、強がりにしか聞こえねぇよっ!」
「雲雀てめっ!こいつ!」
いつからだろう、こんなに空気が暖かくなったのは、俺と奏斗も、最初は…
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約半年前
「おい、悪魔風情がこの神聖な場に踏み込んで許されると思っているのか。」
[光を愛する者]が悪魔1人を前に降り立つ。
「んへへぇ、ちょっと気になっちゃって、俺初めてでさー天界来るの、ここって警備も厳重だし、天使共はいつも祈ってて気持ちわりぃしさぁ、んで迷っちゃって!綺麗な場所見つけたーって思って!」
「今すぐ失せろ。消滅したくなかったらな。」
「んは、おにーさん、その眼帯どしたん?怪我でもした?」
手を伸ばし眼帯に触れようとした瞬間、 パァ、とその場に光が満ち、[悪を謳歌する者]が吹っ飛びそこらの木に叩きつけられる。
「ってて…酷いなぁもう…」
「悪魔風情がこの僕に触れようとするな。穢らわしい。」
「……へぇ、んま、いーや、ここは居心地がいいから、もっと居たかったんだけどなぁ……じゃあね天使様、また来るから」
「……もう来るな。」
その声は届きもせずに悪魔は飛び立ちどこかに行ってしまった。
「ここが居心地いい…ねぇ…」
ここは女神の加護によって守られている場所。
泉が光を反射していて美しく、天使なら誰もが好きな場所だが、安易に近づくことは出来ない。
女神の力が強すぎて、その光に”なろう”としてしまい消滅してしまうのだ。
つまり、悪魔にとってここは即消滅しかねない場所。
(居心地いいわけが無いだろう。悪魔にとっては身体中の血が一気に廻って体が熱くなり吐瀉物を撒き散らして最後には消滅しかねないほど。)
「……変な奴だ。」
限りなく光に近い奴か、闇の力が強すぎる奴か。
「また来たよん」
「……もう来るなって言っただろうが。また吹っ飛ばされたいのか」
「あの時はゴメンって、俺が悪かった。いるぐらいはいいだろ?ここは居心地がいいんだ」
(嘘ばっかり、やっぱりこいつは悪魔だ)
「……はぁ、でも今日は本当に帰った方がいい。消滅したくないなら」
「んぁ?なんで?君は俺を消滅させないの?」
「僕は……「奏斗」あ、セラ」
「新しい奴だ〜」
「セラ、まっ…」
ドゴン、と鈍い音を立てて[悪を謳歌する者]に向けて光の矢を数本投げつける。
「っとっと、あぶね〜」
間一髪ーーとは思えない程に身軽に避けて悪魔は両手を上げる
「ちょいちょい、話も聞いてくんねぇの?」
「ちょっと、セラ」
「奏斗。こいつは悪魔で、生かす理由は」
[光を求める者]は獲物から目を離さずに[光を愛する者]に問いかける。
「………………無い。」
また[悪を謳歌する者]に向けて光の矢を向ける。
悪魔はつまらなさそうな顔をして、身軽に避けて、奏斗の方を見て、すぐに逸らす、本当に興味が無くなったのだろう。
「あーあ、つまんねぇ、興醒めだわ、最悪。」
「暫くは人間界で過ごして遊ぶかぁ…じゃあなー、天使サマ。また、数百年後とかに会えたらいいな。」
苛立ちを隠せていない悪魔は先程とは一変語気が強くなっている。そして瞬きをした瞬間に消えてしまっていた。
「消滅…した訳では無いね、帰ったか」
「だね」
「……奏斗、なにを迷ってんの、ここに悪魔を立ち入らせちゃダメでしょ
それにあの悪魔、相当強いよ。」
「……分かってるよ……ただ…ちょっとだけ…迷っちゃって…」
「油断したら殺されるのは俺たちだっかも知んないんだから、自分を守るためにも消滅させないと。」
「…………うん…ごめん…」
「……お祈りに戻ろっか」
「うぇん…ぐすっ、あぅ…」
「大丈夫??どうしたの?
あぁ、こんなに泣いて…可愛い顔が台無しだろ?」
紫髪の男の子が綺麗なブロンドの髪を持っている女の子に話しかける。
涙で濡れている顔をふわふわなハンカチで優しく拭う男の子。
「うぅ…ありがとうヒバリぃ…っふぇ…んぐっ、」
「何があったんだよぉ、俺でいいなら話聞くけど…」
乱れて少しだけ絡まっている綺麗な髪を梳かすように撫でる。
「かぁ、さんと、とうさんが、っふぅ、悪魔に、殺されたって…んぐっ…はぁ…」
「………………………………そう…」
その子はまた蹲って泣きわめいてしまった。
ヒバリと呼ばれた子供はその子の背中を優しく撫でて慰めの言葉をかける。
「大丈夫だって、お前のかぁちゃんは今頃女神様の御前で、生きた報酬が貰えているはずだから。」
「…っぐず……でも、さみしいっ、んぐっ」
「………………おれもーーー」
その後が言葉になることはなくて、静かにその子を慰める。
女の子は男の子に抱きつきわんわんと泣いて縋った。 その口がいびつに歪んでいるとも知らずに。
ーー死は救済 ーー生を求めれば救われる
昔から考えが交差している悪魔と天使。
共感性が欠如している悪魔に、理解し、救おうとする天使。
そしてその2種族に翻弄される強欲で愚かな人間。
「…この子は親がいなくてさみしいって泣いてたから、だから”助けて”あげたんだよ、今頃天界で仲良く再開してるんじゃないかなぁ…」
[悪を謳歌する者]が血に塗れた女の子を抱き抱えてベットに寝かせる。
それをみた[光を愛する者]は眉を顰めて嫌悪の色を露わにする。
「気色の悪い悪魔が… 」
「…?何がダメなん?お前はこの女の子になったことはあるの?親が悪魔に殺されて、一人で生きていく事がどんなことか想像ができる?この子の髪は綺麗だ。きっと親が手入れしていて、夫婦間の仲も良かった、愛されて育ててもらってたんだろうなぁ…
んで、出来る?親が死んで生きていく未来のイメージが。それこそ、死んだ方がマシっていう生き地獄だよ。」
「お前ら悪魔の考えが歪んでるんだよ。誰もが救いを求めるのは神だ。純粋な心で神に祈れば」
「親が悪魔に殺されて、純粋な心で神に祈ることなんてたかがしれているだろ。
……[親を殺した悪魔を、殺してください]
ーー復讐だよ。」
「………そうかもね、
でもそれは、お前が考える人間の感情ひとつの”仮説”であって”事実”ではない。
僕たちはきっと、人間の感情が一生理解出来ないんだよ」
「えっ、天使失格じゃねぇの?今の言葉。」
「まぁ、今更だよ。僕は多分天使が向いてない。でも、光が好きだから。」
「女神が降り注いでくれる加護の事か?……まぁ、そうだな、それは…俺も好きだから分かる」
「お前からはずっと光の気配がするのに、残酷だ。」
「俺は悪魔だけど、救えるものは救いたい。俺のやり方で」
「………そう。」
「俺は……この子の気持ちが痛いほどわかる……………」
サラリと女の子の前髪を梳かしながら、感傷に浸るように声を絞り出す悪魔を失礼ながら凝視する。
ーー今 なんて
「ぇ」
「っなーんつって!俺は今が楽しけりゃなんでもいーの、辛気臭いのも、難しいのも。ぜーんぶキライ!」
「……そう…
………………[この家族に、女神様の御加護があらんことを]」
自身の羽を1本抜き取り手のひらに乗せて、神聖力を込めて祈る。
するとその場に光の粒が散って女の子を包む。そしてその光は天に向かって夜空を照らす。
一方悪魔はその女の子の手を掴み静かに、穏やかな声で願う。
「 …生きてて、偉かったな、また新しい人生を歩んで、家族仲良く、幸せに……」
『ーーもう二度と、俺に殺されないようにね』
「っ、やっぱり、親殺したのもお前じゃねぇか。救い云々を語ってんじゃないよ全く。」
「悪魔ってそーいうもん!にひひっ」
天使に向けていたずらっぽい顔を向ける悪魔。
「あ、そーいや、アンタ名前は?」
「えっ、僕?……うーん…」
「あ、名前って大事なんだっけ」
「いやいや、え?お前も同じだけどな?」
「あははっ!そーいやそうか!まぁでも呼び方が天使様なのもなぁ…んじゃあ俺の事ヒバリって呼んでよ!」
「えっ…いや……………わかった…僕の事はカナトって呼んで」
「カナトな!よろしく!」
馴れ合うつもりはない とはその純粋な笑顔の前で言えるわけがなかった。
例え僕を狙う悪魔の囁きだとしても、ヒバリからは光の気配がするから。僕の愛する、光が。
光を信じてこそ 天使だろう。
「あー、天使様!ずるい!飛ぶのはナシ!」
「あはははっ!そっかそっか、人間は飛べないもんね」
「んもー!天使様ずっとこうなんだから!ちゃんとしてよ!」
「ごめんごめん、あ、でももう日が暮れるよ。夜は危ないから。早く帰りな、」
「えー!もっと遊びたいのにー!」
「生きるためには、死なない努力をまずしないと、まずは人の忠告は聞くことだよ。」
子供たちがえー、と嘆いていると冬の空はすぐに暗くなってしまう。
僕もそろそろ帰らないと同僚に怒られてしまう。
「ほら、悪い子の前には悪魔が出るぞってよく言うでしょ、いい子は早く帰りなさい。 」
「悪い子でいいもん!あーそーぼー!」
聞き分けのない子供だ。まぁそういうところが可愛いんだろうけど
「ふーん、悪い子でいいの?俺みたいな悪魔が、お前らのこと、取って食っちまうぞ〜」
コツ、コツ、と足音を立てながら、近付いてくる悪魔の気配。
「ひっ…ゃ…」
「いい子は食わないぞ〜?」
「んふっ…ここは僕に任せていいから!
ほらみんな!逃げろ!」
随分子供の扱いが上手いらしい。
怖がる子供たちは僕の声に合わせて一斉に走り出す。これでトラウマになろうものなら僕が癒しに行って上げないとな。
そんなことを片端で思っていればよ、と声をかけられる
「天使様は大変だねぇ」
「そっちこそ、子供の扱いが随分上手いじゃん」
「へへ、俺は下界がすきなのさ」
「それは僕も」
2人で笑いながら路地を歩く。するとヒバリが僕の手を取り羽を羽ばたかせ飛ぼう、と誘ってくる。
「ほら、カナト」
「うん、」
2人で手を繋ぎながら空を舞う。その間天界でのこと、魔界での話、同僚の話をして下界を回る。
こう思うと、随分仲が良くなった気がする。
ヒバリは、僕が思っているより残酷だが、何も考えていない訳では無い。悪事を働いて子供に害をなそうとするもの、生きる希望をなくした人間を”救う”こと、この男にはやる理由がちゃんとあった。
誠実な悪魔だ。ちょっと笑ってしまうけど。
「カナト、俺と一緒にさーー」
「ーーそこまで。」
僕にとっては聞きなれた声。
すぐに雲雀が光の輪に捕まって身動きが取れなくなっている。
「ーーセラ!」
「っぐ…はぁ…流石に熾天使サマの光の輪は抜けられんかぁ……は、ヤバ…これ…」
「セラ、まって、こいつは」
「タライを離せ」
今度は知らない声に遮られる。
その声は平坦としているが甘ったるく、でもえも言わせない支配があった。
[光を求める者]と[智の誘惑者]の視線が交差する。
それは一瞬で、光の矢と黒い炎が衝突する。
一瞬の隙を見逃さなかった悪魔は気を失っているヒバリを抱えてすぐに魔力で覆って救出させる。
「タライ、タライ、大丈夫ですか」
「……ぁ…?あきら…?なんで…」
「貴方がいつまでも帰ってこないから、心配して来てみたらなんか天使と仲良いし捕まってるし消されそうになってるし!私であれど熾天使に勝つ見込みなんてゼロなんですから!」
「んへへ…ごめん…」
「ーーもう…お前は…」
「んで?会話は終わった?」
「セラ、話を聞いて、あいつは…あいつは、僕の…と、もだち、だから……攻撃、しないで」
顔に熱が集まる。悪魔を友達なんて、バカにされるにきまってる。それにあの悪魔だってこの発言を聞けば笑うだろう。
否定されでもしたら、それこそ僕は泣いてしまう。
「えっ、えっ!?!?俺の事友達って言った!?カナト!!!」
「ヒ、ヒバリは黙ってて!!」
遠くから叫んでいるヒバリを大きな声で静止させ、切り替えてセラに向き直る。
「カナト、本気で言ってるの?相手は悪魔だよ」
「うん、アイツはれっきとした悪魔だけど、何もしずに人間の救いを聞いているだけの僕らとは違う。確かに救いの仕方は残酷だけど、アイツはアイツなりに誠意がある。
これは、数ヶ月見守ってきた僕の考えだよ」
「…カナト、」
「わかってる、でもこれは僕の選択。 僕は[光を愛する者]として、アイツを愛したい。
それで僕が消滅しても構わない。
僕が生死を問わずして、アイツを見ていたい。…ヒバリの光に触れたい。理解したい。だからお願い。」
「……わかったよ…そこまでカナトが言うんだ、信じる。」
「ありがとう、セラ」
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今ではそんなこともあったなぁ、と思えるほどに前に感じる。
今では全員が全員の真名を知っている。
奏斗は、まだ雲雀に惹かれているらしい。それは日を重ねるうちに執着へと変わっているような気がして、少し怖い。
そのうち、雲雀を消滅させかねないだろうと懸念している。
「なにか、難しい事考えてます?」
隣から急に声をかけられ慄くがすぐに顔を見て息を吐く。
「っ、な、凪ちゃんか…えと、あの二人のこと。」
「あー…そうですね。ですがヒバリは天使の奏斗が好きなので堕天させようなんて考えはありませんよ、この前聞きました。 」
「あの二人が結ばれることはないのかな」
そんなことを呟くと隣から反応がなくなり不思議に思っていると、信じられないような顔で見つめてくるのでなんだと軽く睨む。
「いえ、熾天使ともあろう方が、天使と悪魔の恋路を応援しているとは思わず」
「そういうの関係なく、友達の恋路を見守ってるんだよ俺は」
「…そうですね、それは私も同じです。」
ーーあの二人は 相思相愛だから
「あ、奏斗っ、それずるい! 」
「んははっ、雲雀がしないのが悪いんだよ!」
「卑怯だ!」
「ははっ、卑怯もクソもあるか、戦術って言うんだよ」
2人で森を駆け回る。下界ではこれを[鬼ごっこ]というらしい
飛び回り雲雀に呼び寄せた鳥達を突進させれば講義の声が上がる。
「んもー、奏斗に勝てないよ俺ぇ!」
「僕に勝とうなんて何百年も早いんだよ、雲雀は。」
「ちぇー…」
降参というように手を挙げて木陰に座る雲雀に僕は近寄り隣に座る
「んは、捕まえた!」
「えっ、なっ!!!おい卑怯だろ!」
「泣き落としは戦術だよ〜!」
「コイツっ!」
手を掴んでにひ、と笑う雲雀にさっきと立場が逆転していて面白い。
「っんはは!バカみたい!あはははっ!はぁおっかしい!」
「あはははっ!」
くつくつと笑う雲雀の手を掴み返して、顔をぐいと近づける。
「ぇな、かなー」
ちゅ、と唇を合わせれば、すぐに口を離してみせる。
「な、、ん、ぁ…」
「変な顔。ね、もっかいしていい?」
人間がよくやる愛を示す行為らしい。
このやり方を聞いた時、気色が悪いと一蹴したが、雲雀とやるととても心地がいい。
雲雀への愛がふつふつと湧いてきて堪えきれなくなる感覚。
「いい、よ」
ちゅ、ちゅ、と風の音に紛れて鳴る。
2人だけの世界で、僕だけが雲雀を愛している。そんな感覚だ。
もっと雲雀を愛したくなり翼を広げて雲雀を包む。
口を塞いで、舌を絡めて。
「ん、ふぅっ、ぅ、」
雲雀は息が上手くできないのかはふはふと必死に酸素を取り込もうとしても失敗続きで目に水を張っている。
「ん、はぁ…はぁ…」
「雲雀、愛してる、大好き、すき、すき、」
脱力している雲雀を抱きしめてスリスリと顔を擦りつける。
受け入れて欲しい。僕のすべてを。お前の光で包んで欲しい。それが闇だとしても。
僕を受け入れてーー雲雀
「天使サマが、悪魔に惚れてどうすんだ、…まぁ俺も一緒だけど、俺も好き、大好きだよ、奏斗。 」
「お前が好きだ…僕の雲雀」
サラリと金色の髪を撫でる雲雀。
ーーでも、この二種族が結ばれることは許されてないから
「か、な…と、なん、で」
静かな協会で、悪魔は血塗れで倒れている。
それを弔うかのように天使は悪魔の手を握り祈る。
「[光を愛する者]は今、光を見つけ、愛しています。それは何年すぎても変わらず、転生していてもそれは変わらない。神よ、僕をお救い下さい。悪魔を愛してしまった僕を、お赦しください。」
「かなと、、」
「雲雀、僕は誓う。お前を必ず迎えに行く。僕は罰を受けて、そして[光を愛する者]として仕事を全うした褒美として、お前を、転生させる」
「なに、を」
「また会えるってことだよ、雲雀。愛してる。セラもアキラとも、 会える。今度は平和な人間の世界で、お互いに愛し合おう。お前に記憶は無いけどきっとーーー」
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「…きみは、渡会雲雀だよね、僕は風楽奏斗。」
「ゲッ!生徒会長…サマ…」
ーーーーーまた2人は邂逅する
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