こんにちは、たつまきぐるぐるです。
前話の方で、どの国が話しているのか分かりずらいとのご指摘をいただきました。
大変失礼いたしました。
ただ、セリフの初めに国旗や国の名前をつけると、この先の展開の進行がやや難化したり、
正直な話、誰が今のセリフを言ったのか分からないことが伏線になったりもするので、
できるだけ分かりやすく努めます。
ご指摘ありがとうございました。
それでは、本編へどうぞ。
⚠️旧国
謎終わり方
「お前マジ性格悪いな。」
俺がそう言うと、ナチは顔をムッとさせ、
「だって、折角現代に来たのに、こんな草陰で留まっているなんておかしな話だろう?もっと色んな場所に行って色々するべきだっ!」
といった。
あまりにも具体性が無さすぎる。
「はいはーい!イオもナチに同意なんねー!」
「右に同じく」
イタ王も日帝もナチに群がり、俺をじっと見つめてきた。
「……いや、でもフィンランド怒ったら割と怖いぞ?」
俺が視認出来ない位置から、的確に狙ってくる恐怖。
まじで怖かった。本当に。シャレになんない。
「フィンランドは優しいぞ!」
日帝はそう主張した。
「そりゃ、お前、敵対したことないからだろ?想像してみろよ。酷い吹雪の中、目の前を見ることすら困難で、一歩一歩進むのにも一苦労。そんな時に、バンッて、遠くから微かに音がする。何処からかは分かんない。ただ、その音が鳴る度に、さっきまで話していた仲間が一人一人倒れていく……。」
「ふぇ……。」
先程まで元気だった日帝の顔が青ざめていった。
少し脅かす程度にと思ったが、どうやら刺激が強すぎたようだ。
「大丈夫なんね!フィンランドも、味方には攻撃しないんね!特に日帝とは仲良しだったんね!」
イタ王が必死にフォローして、日帝はようやく調子が戻った。
ナチはと言うと、コイツも中々に怖がっていた様子だ。顔がひきつってる。
「お前さぁ。」
俺が話しかけると、ナチは飛び上がり、
「怖がっている訳では無いぞ!!」
と言った。
いやめちゃくちゃ怖がってんじゃん。
「……その、味方として、一応近くに居たからな…。アイツの恐ろしさというものは充分に理解しているつもりだ。」
ナチは帽子のつばをクイッと下げてそう言った。
覗き込むと、日帝と同様、青ざめた顔色のナチの顔があった。
「見るな!!」
「いや怖がってんじゃん。」
「怖がってない!!」
こんな事言い合っていても時間が無駄になるだけなので、とりあえず何処から行こうか話し始める。(結局、フィンランドの言いつけは守らないことにした。)
「ここがエストニアということを考えると、やはり欧州から行った方が良いのではないか?」
「ナチ、隣はロシアだぞ。息子に会わせろ。」
「ソ連はそれしか言わないんね。」
「欧州の地形がいまいち分からんな…。」
「日帝はアジアの一国だから仕方ないんね!」
「日帝、ロシアに行けば、シベリア鉄道でアジアまで横断できるぞ。」
「ナチ!ロシアに行くぞ!」
もしかして、日帝は割とちょろいのだろうか。
硬派だと思っていたが。
「待て待て待て日帝。アジアに先に行くとなると、欧州にまた戻ってこなければならなくなるだろう?だから、まずは欧州をぐるっとまわった後に、ロシアへ行ってシベリア鉄道に乗る方が良くないか?」
「ナチは合理的なんね!」
「まぁな。イタ王はどうだ?」
「うーん、どっちでもいいけど、イオはナチに賛成なんね!息子に会えるのが楽しみなんね!」
「ソ連は?」
「…まぁ。どちらでも。」
「日帝は?」
「確かに、ナチのルートの方が無駄が無いな!」
「よしっ!そうと決まれば、まずはバルト三国を進むぞ!」
「ナチがそう言うとまた侵略してるみたいで嫌なんね……。」