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わぁ…矢張り、シグマきゅんは優しいのぅ……そしてゴゴちゃん!君、シグマきゅんの事大好きなんだね! そーゆーところ、大好き((( やっぱシグゴーは尊いっすよね!! 心中かぁ……良いねぇ。 後、題名の純衰ってあれかな。純粋 (ゴゴちゃんのシグマ君への気持ち)と掛けてるみたいな? 今回も最高!ありがと!!
「ん、、、、、、?」
其れは未だ日を越す一寸前と言う時だった。
ガサゴソとこの時間帯には珍しい誰かが密かに動く様な音がして、普段は起きる筈無いのだが頭が冴えて仕舞った為、音の根源を探してみることにした
案の定其れは直ぐに見つかり、隣で共に寝ていた筈の恋人が何故か立ち上がり玄関へと向かっていた。
チラリと見えた今の彼が纏う空気は当に異様。其の物で、思わず固唾を呑んだ
後を追わなければと直感で感じ、抜け掛けている腰を無理矢理起こし、震える手で彼の裾を掴んだ
「何、してるの?」
何時も会話をする時は顔を合わせて会話する彼だが、よっぽど見せたくないのか振り返らず背中だけを此方へと向ける
「起きたのか。少し、散歩にな」
此処で彼を其の儘行かせて仕舞うと、ふらっと出掛けた儘、もう戻って来なくなってしまうだろう。自分の本能がそう感じる
「じゃあ、僕も一緒に行く」
どっちにしろ何か行動を起こさないと何にも変わらないのだから
そう彼に一生添い遂げる決意を硬める僕とは対照的に、彼は沈黙を選択した。
少し肌寒いのが心地良い夜風に僕らは包まれる
最初こそ、手当たり次第に道を通って行った彼だが次第に脚を運ぶのは二人の想い出の場所に変わっていった。
二人でよく珈琲を呑みに行った小洒落た喫茶店
誕生日に御揃いの服を買った服屋
色んな所を転々とし、最後に訪れのはシグマ君から告白された場所であり、ヨコハマでは珍しい環水公園だった
そこの柵の外れており、誰でも簡単に池へと飛び込める位置で彼の脚は止まった
「ねぇ、何処にいくの?」
質問を投げ掛けた途端。抱き締められたとても強くそして酷く力の入った其れは僕の身体の自由をいとも簡単に奪う
「きっと、いいところだ、」
その時今日始めて彼の顔を表情を見た。
整った顔には酷い隈が有りいつもは丁寧に手入れされている長髪も傷んでぼさぼさになっていて
何より涙を流していたのだ。なのに彼は微笑んだ
それには諦めと絶望と愛情が混ざり合っているのを直ぐに理解した。
同時に体勢が一気に崩れ、深い深い深淵へ僕らの身体は投げ込まれる
そう。紛れもない間違えようもない彼の意思で。
肺から抜けた酸素が泡となって舞い上がってゆくのが感覚で解ってしまう、その代わりに凍ってしまう程に冬の寒さに冷やされた水が空っぽの肺を満たす
途絶えゆく意識の中、痛む目を開けて彼を見た
ねえ、何でそんな哀しそうな顔をしてるの、?
僕は君が望んだのなら、死んでもいいのに…